長野県、長野県所蔵品アーカイブで資料を公開(2009-04-01)

screenshot

長野県が長野県所蔵品アーカイブで新たに電子化した資料を公開した(2009-04-01)。

・長野県が所有する資料を掲載しました
http://www.pref.nagano.jp/kikaku/josei/da/kensyoyu.htm#kensyoyu
・長野県デジタルアーカイブ推進事業
http://www.pref.nagano.jp/kikaku/josei/da/

新たに公開されたのは、長野県が所有する屏風や絵図で、長野県立歴史館に所蔵されている

  1. 川中島合戦絵「西条山引返之図」
  2. 川中島合戦絵「武田上杉 川中島大合戦」
  3. 善光寺如来縁起

の3種類計5点。ダウンロードしての利用も可能ということで公共の財産のあり方として望ましい。ただ、同じ資料が本来の所蔵館である

・長野県立歴史館
http://www.npmh.net/

のサイトで公開されていないのはもったいない。

大阪府、おおさかアーカイブスを公開

screenshot

大阪府商工労働部産業労働企画室バイオ・成長産業振興課が「おおさかアーカイブス」を公開した(2007-10-24)。大阪府が所有する歴史的価値のある絵画や貨幣、標本や拓本などを高精細な画像で公開している。また、電子化資料の公開にとどまらず、公開している画像の二次利用のための許諾事業に以下の3社があたるという。

  1. 株式会社DNPアーカイブ・コム
  2. 日本写真印刷株式会社
  3. アスハ有限会社

実際の運用方法はまだ明らかにされていないが、基本的に二次使用のための利用料の一部は大阪府の収入となり、この「おおさかアーカイブス」を中心とした大阪府の文化資産デジタルアーカイブ事業の財源に充てられる。

・おおさかアーカイブ
http://www.osaka-archives.com/
大阪府商工労働部産業労働企画室バイオ・成長産業振興課
http://www.pref.osaka.jp/shinsan/
・「文化資産デジタルアーカイブ事業を実施する民間事業者を選定」(大阪府、2007-10-24)
http://www.pref.osaka.jp/fumin/html/17281.html

2007-05-04(Fri): アーカイブ構築の試み続々と−

朝日新聞がいち早く伝えたが、日本レコード協会日本放送協会日本音楽著作権協会日本芸能実演家団体協議会日本伝統文化振興財団、映像産業振興機構が共同して歴史的音盤アーカイブ推進協議会を設立するという。

・「歴史の「音」DB化 東条英機のあいさつ、落語名人芸」(朝日新聞、2007-04-25)
http://www.asahi.com/digital/av/TKY200704250203.html
・「歴史的・文化的資産であるSP盤及び原盤の音源保存のため、歴史的音盤アーカイブ推進協議会(HiRAC)設立」(歴史的音盤アーカイブ推進協議会事務局、2007-04-27)
http://www.riaj.or.jp/release/2007/pr070427.html
・「歴史的音盤アーカイブ推進協:大正のレコードなどデジタルで保存へ」(毎日新聞、2007-04-28)
http://www.mainichi-msn.co.jp/shakai/wadai/news/20070428ddm012040162000c.html
・「SP盤をデジタルアーカイブ化して公開へ、NHKやレコ協らが協議会設立」(INTERNET Watch、2007-04-27)
http://internet.watch.impress.co.jp/cda/news/2007/04/27/15588.html
・「RIAJNHK東條英機の声など7万音源をデジタル化」(AV Watch、2007-04-27)
http://www.watch.impress.co.jp/av/docs/20070427/hirac.htm

日本建築家協会と金沢工業大学が進めている「JIA・KIT建築アーカイヴス」構想といい、様々な分野でアーカイブ化が始まりそうだ。

・「建築アーカイブの構想」(編集日誌、2007-03-31)
http://d.hatena.ne.jp/arg/20070402/1175468222

2007-03-31(Sat): 建築アーカイブの構想

日本経済新聞が日本建築家協会と金沢工業大学の協力による「JIA・KIT建築アーカイヴス」の設立構想を伝えている。

1920年代以降の建築が対象で、写真や設計図などの資料を収集・整理し、デジタル化するなどして保存。了承が得られた分は展示会やインターネットを通じ国内外に公開する。

・「日本建築家協会と金沢工大、アーカイブ設置で協力」(日本経済新聞、2007-03-12)
http://www.nikkei.co.jp/news/shakai/20070312AT1G1202I12032007.html

金沢工業大学もリリースを出しているが、日本建築家協会からはいまのところ特にコメントされていない。

・「日本建築家協会と金沢工業大学が建築アーカイヴスを設立」(金沢工業大学
http://www.kitnet.jp/news/2007/03/news01.shtml
金沢工業大学
http://www.kanazawa-it.ac.jp/
・日本建築家協会
http://www.jia.or.jp/

いつ、どれくらいの規模で公開されるのか、非常に楽しみだ。金沢工業大学は学生指導で名を馳せているが、今後このような分野での展開も強めていくのだろうか。力と意思のある大学だけに期待したい。

2007-03-28(Wed): 最近の「デジタルアーカイブ百景」

サイト「アートスケープ」の笠羽晴夫さんの連載「デジタルアーカイブ百景」をまとめ読み。数か月分、呼んでいなかった……。

・「残っていることへの感謝」(アートスケープ、2006-12)
http://www.dnp.co.jp/artscape/artreport/hyakkei/0612.html
・「「今も未来の過去」 デジタルアーカイブがつくる北海道」(アートスケープ、2007-01)
http://www.dnp.co.jp/artscape/artreport/hyakkei/0701.html
・「リンクすると鹿児島が見える−デジタルアーカイブの力」(アートスケープ、2007-02)
http://www.dnp.co.jp/artscape/artreport/hyakkei/0702.html
・「青森 今の熱さをアーカイブ」(アートスケープ、2007-03)
http://www.dnp.co.jp/artscape/artreport/hyakkei/0703.html

特に「青森 今の熱さをアーカイブ」の次の文章は深い。デジタルアーカイブは自分には関係ないと思っている展示施設の関係者にはぜひ読んでほしい。

デジタルアーカイブの立ち上げ方にはいろいろある。収蔵物に関するデータベースを構築しそれを公開する、というかたちばかりではない。ミュージアムをオープンする段階の記録をアーカイブしておくことも大変有効なことがわかってきている。とりわけ著作権がまだ存在しデータの公開許諾を取得できない、あるいはその形態から静止画像でも動画像でも記録しにくいなど、さまざまな困難がある場合、いわば2次的な情報でもアーカイブしておくことには意味がある。またそれは、地域によっては、人々がその地域をどう認識しどう活動したのかを物語る情報発信ともなりうる。
すなわち、当初その対象と考えたもののデジタルアーカイブが不可能なときに、できるものだけ拾って記録しておくというのも、アーカイブのまたデジタルアーカイブの本質である。

2006-10-07(Sat): 笠羽晴夫さんの「デジタルアーカイブ百景」

解説のレビューはARGを待とう
デジタルアーカイブ百景:いま大学図書館では」(図書館員もどきのひとり言、2006-07-22
http://liblog.seesaa.net/article/21403082.html

ということなので、コメントしておこう。なお、笠羽さんの連載については、2006-08-18(Fri)の編集日誌「デジタルアーカイブとしての大学図書館」でもふれている。

さて、笠羽さんの一連の論考での指摘はどれも妥当と思う。と同時に図書館は、デジタルアーカイブに生かせるものを他から学べないだろうか、という笠羽さんの姿勢に学んでほしいと思う。話がそれるがまずこの点から述べておきたい。笠羽さんをはじめ、『デジタルアーカイブ白書』の編集にあたっていた方々から依頼され、「デジタルアーカイブOPACから学べること」(『デジタルアーカイブ白書2005』、デジタルアーカイブ推進協議会、株式会社トランスアート発売、2005-03-31)という記事を書いたことがある。記憶が定かではないが、タイトルは私自身がつけはしたものの、依頼の趣旨はタイトルと同様のものだったと思う。いま思うと、正直なところでは、「OPACデジタルアーカイブから学べること」であるべきだったかもしれない。課題はあるにせよ、ビジネスモデルの開発を含め進境著しいデジタルアーカイブが停滞しているOPACに学ぶところは、そう多くはない。だが、それにも関わらず、OPACとその提供機関である図書館に学ぶべきところを探すデジタルアーカイブの姿には驚かされると同時に、著しい進境の理由もわかってくる。これほど貪欲な姿勢があればこそ、デジタルアーカイブの現在があるのだろう。

さて、各回の記事について印象的な箇所を挙げておこう。

大学とその地域を意識したデジタルアーカイブは、その存在意義もわかりやすく継続にも有利ではないだろうか。しかも通常の絵画であればミュージアムに行けば展示されているものを見ることができるが、ここで扱われているようなものはその機会もまずなく、特別に見せてもらったとしても、ここの画面を前にするように余裕を持って鑑賞することはできない。デジタルアーカイブの強みを証明したものであろう。
笠羽晴夫「いま大学図書館では」(artscape - デジタルアーカイブ百景、2006-07)
http://www.dnp.co.jp/artscape/artreport/hyakkei/0607.html

この種の事業には継続が肝心ということを忘れてはならないだろう。上記に紹介したものの多くは、国からまとまった予算を取ることができた結果であったり、創立記念事業であったりして思い切ったことができた結果である。この様な場合、次のフォローが資金的にも人的にも困難なことはよくある。しかしそれではせっかく集められたもの、データを活かすことにはならないし、またこれらを利用するマン・マシン・インタフェースも時代遅れになりユーザから敬遠されるもとになる。本来はさらに素人向けのナビ、ガイドなどを望みたいところである。
・笠羽晴夫「大学図書館のさまざまな魅力」(artscape - デジタルアーカイブ百景、2006-08)
http://www.dnp.co.jp/artscape/artreport/hyakkei/0608.html

大学が社会の組織の中でより多くの特権を得ていることを考えれば、少なくともインターネットによる外部からのアクセスに対し、今後より多くのサービスを提供することは考えられていいはずである。
・笠羽晴夫「大学図書館、期待と課題」(artscape - デジタルアーカイブ百景、2006-09)
http://www.dnp.co.jp/artscape/artreport/hyakkei/0609.html

大学図書館の側にいる人々からすれば、「いまさら、わかりきったこと」という指摘かもしれない。だが、笠羽さんが指摘している点はあらためて考える必要があると思う。外部からの、しかも専門家の視点からの数々の指摘には、まさにデジタルアーカイブがそうであるように学ぶべきところが多くあるのではないだろうか。

ところでまったく別の感想だが、このようなレビューは大学図書館の内部では行われているのだろうか。たとえば、大学図書館問題研究会のような大学図書館職員の集まりのなかで、建設的な相互批判を継続していくことは非常に大切なことだと思う。大学図書館関係者の反響を期待したい。

・「デジタルアーカイブ百景:いま大学図書館では」(図書館員もどきのひとり言、2006-07-22
http://liblog.seesaa.net/article/21403082.html
・「デジタルアーカイブ百景 第2回」(図書館員もどきのひとり言、2006-08-13
http://liblog.seesaa.net/article/22683080.html
・「読み直す」(図書館員もどきのひとり言、2006-08-23)
http://liblog.seesaa.net/article/23266964.html
・「デジタルアーカイブ百景(3)」(図書館員もどきのひとり言、2006-09-18
http://liblog.seesaa.net/article/24741545.html
・「デジタルアーカイブ百景」(HUSCAP園芸部、2006-09-17)
http://blog.livedoor.jp/x822gaz/archives/51080639.html
・笠羽晴夫「いま大学図書館では」(artscape - デジタルアーカイブ百景、2006-07)
http://www.dnp.co.jp/artscape/artreport/hyakkei/0607.html
・笠羽晴夫「大学図書館のさまざまな魅力」(artscape - デジタルアーカイブ百景、2006-08)
http://www.dnp.co.jp/artscape/artreport/hyakkei/0608.html
・笠羽晴夫「大学図書館、期待と課題」(artscape - デジタルアーカイブ百景、2006-09)
http://www.dnp.co.jp/artscape/artreport/hyakkei/0609.html
・笠羽晴夫『デジタルアーカイブの構築と運用』(水曜社、2004年、1575円)
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4880651397/arg-22/
デジタルアーカイブの構築と運用―ミュージアムから地域振興へ (文化とまちづくり叢書)
・『デジタルアーカイブ白書 2005』(デジタルアーカイブ推進協議会、2005年、2700円)
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4887523467/arg-22/
デジタルアーカイブ白書〈2005〉
2006-08-18(Fri)の編集日誌「デジタルアーカイブとしての大学図書館
http://d.hatena.ne.jp/arg/20060823/1156287547

東京大学附属図書館、電子版黒木文庫を公開(2006-03-28)

東京大学附属図書館が電子版黒木文庫を公開した(2006-03-28)。同文庫は旧制東京高等学校教授だった黒木勘蔵さん(1882年〜1930年)の旧蔵書を収めたコレクションで、東京大学教養学部国文・漢文学部会が管理してきた。蔵書の中身は近世日本演劇と音楽に関する資料で、今回そのすべてが電子化されている。電子化された資料は書誌、分類、上演の3項目から検索できる。

・電子版黒木文庫
http://kuroki.dl.itc.u-tokyo.ac.jp/
・「電子版黒木文庫の公開について」(2006-03-28
http://www.lib.u-tokyo.ac.jp/koho/news/news/kiban_06_03_28.html
東京大学附属図書館
http://www.lib.u-tokyo.ac.jp/