2005-04-24(Sun):

東北大学が研究者紹介の公開を一時停止した。「独立行政法人等の保有する個人情報の保護に関する法律」の施行に基づく措置という。再開する方針とのことだが、再開する際は希望者のみの掲載にとどまるという。研究の公開性が損なわれる。

・「3/31『東北大学研究者紹介』を一時休止いたします」(東北大学広報・情報部広報課)
http://web.bureau.tohoku.ac.jp/koho/newtopics/new.htm#2005331
・行政機関・独立行政法人等の個人情報の保護(総務省行政管理局)
http://www.soumu.go.jp/gyoukan/kanri/kenkyu.htm

2005-04-25(Mon):

早稲田大学の創立125周年事業の一環として、『大隈重信関係文書』の刊行が始まった。翻刻・編集は早稲田大学大学史資料センターがあたり、みすず書房から出版する。大隈重信宛ての書簡を約6000通収めるという。近代史研究の重要資料となるだろう。さて、こういう資料集が刊行されるほど、日本の歴史における大隈重信の存在は大きい。これは大隈に限らず、現在の主な私立大学の創立に関わった明治・大正期の政治家や実業家、教育者にあてはまる。これらの人物について、インターネット上にアーカイブを構築できないものだろうか。たとえば、早稲田大学は、「創設者 大隈重信」というサイトを別に公開しているが、これは概説にとどまっている。『大隈重信関係文書』に限らないが、インターネット上に大隈重信に関するアーカイブを構築してみたはどうだろうか。それほど難しいことではない。早稲田大学図書館の古書/貴重書コレクションには、大隈関係文書が電子化され、収録されている。上にあげた「創設者 大隈重信」から古書/貴重書 コレクションにあるデータを参照できるようにすればよいだけだ。持てる資産を有効に活用してほしい。なお、類似の事例としては、慶應義塾大学慶應義塾図書館による福澤諭吉参考文献目録と慶應・福澤先生関連FAQがある。

・『大隈重信関係文書』(早稲田大学大学史資料センター)
http://www.waseda.jp/archives/okumamonjyo_book/
早稲田大学大学史資料センター
http://www.waseda.jp/archives/
・『大隈重信関係文書』(みすず書房
http://www.msz.co.jp/top/okuma/
・創設者 大隈重信
http://www.waseda.jp/jp/okuma/
・大隈関係文書(早稲田大学図書館)
http://www.wul.waseda.ac.jp/kosho/okuma/
早稲田大学図書館古書/貴重書コレクション
http://www.wul.waseda.ac.jp/kosho/
早稲田大学図書館
http://cork.wul.waseda.ac.jp/index-j.html
福澤諭吉参考文献目
http://www.mita.lib.keio.ac.jp/fukuzawa/
慶應・福澤先生関連FAQ
http://www.mita.lib.keio.ac.jp/service/service/f-faq.html
慶應義塾図書館
http://www.mita.lib.keio.ac.jp/
慶應義塾
http://www.keio.ac.jp/

2005-04-26(Tue):

大阪大学のサイトがリニューアルしている(2005-04-15)。かねてから指摘していることだがリニューアルした際は、ただ「リニューアルしました」と述べるだけでは意味がない。なにを考え、どのように変更を加えたのか、説明するべきだ。

・「大阪大学ホームページリニューアル!」(大阪大学2005-04-15
http://www.osaka-u.ac.jp/jp/press/newtopics.html#article1
大阪大学
http://www.osaka-u.ac.jp/

2005-04-27(Wed):

国立科学博物館が「国立科学博物館大学パートナーシップについて」を発表。思わず、国立科学博物館大学という大学ができるのかと思った。サイエンスコミュニケーション能力の向上に貢献し、サイエンスコミュニケーター(仮称)を認定するということだが、それ以前に国立科学博物館のコミュニケーション能力を高めてほしい。たとえば、「国立科学博物館大学パートナーシップについて」ではなく、「国立科学博物館と大学のパートナーシップについて」と助詞を補う、あるいは「国立科学博物館・大学パートナーシップについて」と中黒を入れる、文書には発行日付を入れる、募集要項や参考資料をみやすい形式、この場合ならhtmlの形式でも提供するということ。

国立科学博物館大学パートナーシップについて(2005-04-25)
http://www.kahaku.go.jp/news/part/
国立科学博物館
http://www.kahaku.go.jp/

2005-04-28(Thu):

3月31日に起きたメールアドレスの流出事故について、国際交流基金が原因と再発防止策を公開した。

・調査結果:原因と再発防止策について
http://www.jpf.go.jp/j/cgp_j/global/result.html

2005-04-29(Fri):

東京理科大学は2006年に創立125周年を迎えるという。記念事業のサイトができている。基本的に施設の整備に力を入れるようだ。それも大切だろうが、インターネットの活用にも力を注いでほしい。たとえば、創立110周年を記念して設けられた東京理科大学近代科学資料館の収蔵品を電子化して公開すると、非常にインパクトがあると思う。現在も個別の展示品が画像である程度公開されているが、もっとみやすく、わかりやすくを実現できないだろうか。

東京理科大学創立125周年記念事業
http://www.sut.ac.jp/125/
東京理科大学近代科学資料館
http://www.sut.ac.jp/info/setubi/museum.html
東京理科大学
http://www.sut.ac.jp/

2005-04-30(Sat):

秋野豊ユーラシア基金が、第7回秋野豊賞を募集している。対象は、「ユーラシア大陸の紛争および安全保障の問題について、海外での調査を踏まえた研究活動を行う熱意を持った人(日本国籍を持つ者または日本での永住資格を持つ者)」、応募資格は「原則として大学院生およびオーバードクター(常勤職についていないこと)」、助成金額は、「1名につき40万円(旅費およびそれに伴う調査費・研究費など)」。詳細はサイトに記されている。「ユーラシア・ウォッチ」第65号の編集後記によれば、「今回の目玉は、歴史・外交史分野を募集対象に加えたこと」という。上で紹介した対象や応募資格もサイトでより詳しく解説されており、柔軟性に富んだ規定になっている。ぜひ、多くの方に応募してほしい。応募の締め切りは、2005年5月13日(金)必着。なお、秋野豊ユーラシア基金については、広瀬佳一さんに「メルマガ「ユーラシア・ウォッチ」と秋野豊ユーラシア基金のめざすもの」を寄稿していただいたことがある。

・第7回秋野豊賞募集要項
http://www.akinoyutaka.org/prize/prize05/appli.html
・「ユーラシア・ウォッチ」第65号
http://backno.mag2.com/reader/BackBody?id=200504301030000000091758000
・広瀬佳一「メルマガ「ユーラシア・ウォッチ」と秋野豊ユーラシア基金のめざすもの」(第199号、2004-11-29)
http://backno.mag2.com/reader/BackBody?id=200411290110000000005669000
・秋野豊ユーラシア基金
http://www.akinoyutaka.org/

沖縄科学技術研究基盤整備機構設立準備会、サイトを公開

沖縄科学技術研究基盤整備機構設立準備会のサイトが公開された(公開日不明)同会は、。沖縄科学技術研究基盤整備機構法(2005-04-01施行・公布)に基づき、2005年9月の設置を予定している沖縄科学技術大学院大学の設立・運営にあたる独立行政法人沖縄科学技術研究基盤整備機構の前身組織。現在、新法人の職員を募集している。

沖縄科学技術研究基盤整備機構設立準備会
http://www.oist.jp/
沖縄県企画開発部科学・学術振興室
http://www.pref.okinawa.jp/kagaku/

東京大学情報基盤センター電子図書館部門、Academic Navi U-Tokyoを公開

東京大学情報基盤センター電子図書館部門がAcademic Navi U-Tokyoを公開した(2005-01-17)。これは東京大学のサーバーで公開されている学術情報を検索できるデータベースといえ、任意のキーワードか、自動分類された学問領域ごとのカテゴリから、学術情報を検索できる。データは月一回程度更新されるという。学術情報の自動分類の仕組みは、詳細は不明だが、どの程度の精度を出せるかが、このデータベースの評価に関わってくるだろう。また、収集・分類した学術情報の並べ方が単純すぎると思われる。情報と情報の間に順位をつけること、つまり重み付けの仕組みを導入することが必要だろう。特に東京大学の場合、組織規模から相当数の学術情報が収集されることが予想される。大量のデータを的確に並べることができるか、継続的な改善がどのように行われていくのか、見守りたい。

・Academic Navi U-Tokyo
http://acanavi.dl.itc.u-tokyo.ac.jp/
・Academic Navi U-Tokyoの公開について
http://www.lib.u-tokyo.ac.jp/dl/news/acanavi050117.html

東京文化財研究所、伝統芸能関係三雑誌所載文献検索を公開

独立行政法人文化財研究所東京文化財研究所が、伝統芸能関係三雑誌所載文献検索を公開した(2005-03-31公開)。これは、同研究所芸能部が保存する伝統芸能関係の雑誌のうち、明治40年代から昭和30年代までに発行されていた『謡曲界』(謡曲界発行所、大正4年1月〜昭和19年3月)、『能楽画報』(俳書堂、明治42年3月〜昭和16年3月)、『幕間』(和敬書店、昭和21年5月〜昭和36年10月)に掲載された論考や随筆約20,000件を収めたデータベース。著者名、雑誌名、記事の内容から文献を検索できる。

伝統芸能関係三雑誌所載文献検索
http://archives.tobunken.go.jp/index11.html
独立行政法人文化財研究所東京文化財研究所芸能部
http://www.tobunken.go.jp/~geino/
独立行政法人文化財研究所東京文化財研究所
http://www.tobunken.go.jp/
独立行政法人文化財研究所
http://www.nabunken.go.jp/bunkazai/mokuji.htm

東京文化財研究所、近現代美術展覧会開催情報検索(試験運用版)を公開

独立行政法人文化財研究所東京文化財研究所が、近現代美術展覧会開催情報検索(試験運用版)を公開している(公開日不明)。これは、主に日本国内で開催された近代美術、現代美術関係の展覧会情報約14万件を収めたデータベース。収められたデータには、新聞や雑誌の記事などを典拠として同研究所美術部が編集した『日本美術年鑑』の掲載情報を用いている。展覧会の名称、会場、開催年から検索できる。

・近現代美術展覧会開催情報検索(試験運用版)
http://archives.tobunken.go.jp/index6.html
独立行政法人文化財研究所東京文化財研究所美術部
http://www.tobunken.go.jp/~bijutsu/
・『日本美術年鑑』
http://www.tobunken.go.jp/~bijutsu/publications/nenkan/nenkan.html
独立行政法人文化財研究所東京文化財研究所
http://www.tobunken.go.jp/
独立行政法人文化財研究所
http://www.nabunken.go.jp/bunkazai/mokuji.htm

東京文化財研究所、古美術展覧会カタログ検索を公開

独立行政法人文化財研究所東京文化財研究所が、古美術展覧会カタログ検索を公開した(2004-09-30)。これは、同研究所が2004年9月30日までに受け入れた古美術関係の展覧会カタログの書誌情報約5000件を収めたデータベース。展覧会の名称、会場、開催年、会期から検索できる。

・古美術展覧会カタログ検索
http://archives.tobunken.go.jp/index3.html
独立行政法人文化財研究所東京文化財研究所
http://www.tobunken.go.jp/
独立行政法人文化財研究所
http://www.nabunken.go.jp/bunkazai/mokuji.htm