国立国会図書館、著作権者情報公開調査を実施(2004-07-01〜2004-09-30)

国立国会図書館著作権者情報公開調査を実施している(2004-07-01〜2004-09-30)。同館の「近代デジタルライブラリー」の収録範囲のさらなる拡大のために、明治期刊行図書約2100件分(著作者数にして約1500人分)の著作権者の連絡先と著作者の生没年を調査するもので、前年度に引き続く取り組みだ。今年度は「著作者一覧」が設けられ、非常に使いやすくなっている。昨年度の事業に対する二村一夫さんの批判「電子図書館著作権問題 ─国会図書館の著作者公開調査に寄せて」(2003-08-29公開、2003-08-30改題・補訂)に応えたものと思われる。批判に耳を傾け、あらためるべきところはあらためる姿勢はすばらしい。また昨年度の調査結果についての報告も掲載されており、広く一般に協力を求めた責任を果たしている。
さて、昨年も感じたことだが、このサイトはhttpsで始まるURLを持っている。つまりセキュリティで保護された設定になっているのだが、この必要性はあるのだろうか。むろん個人情報の保護は重要なことだが、アクセスした際、ブラウザの設定によっては警告のメッセージが表示されるためインターネットの初心者にはいささか敷居が高くなる。可能であれば、再考してほしい。

著作権者情報公開調査
https://kokaityosa.ndl.go.jp/
近代デジタルライブラリー
http://kindai.ndl.go.jp/
・二村一夫「電子図書館著作権問題 ─国会図書館の著作者公開調査に寄せて」(2003-08-29公開、2003-08-30改題・補訂)
http://oohara.mt.tama.hosei.ac.jp/nk/diary9.html#dl
・平成15年度に実施した「著作者情報公開調査」の集計結果
https://kokaityosa.ndl.go.jp/result.html