国立情報学研究所、国立遺伝学研究所、三菱総合研究所先端科学研究センター、東京理科大学薬学部、Jabion(「次世代バイオポータル」試行版)を公開(2004-11-12)

国立情報学研究所国立遺伝学研究所三菱総合研究所先端科学研究センター、東京理科大学薬学部が共同して、「Jabion」を公開した(2004-11-12)。文部科学省科学技術振興調整費による「新世代バイオポータルの開発研究」プロジェクトにより作製・運用されているとのこと。「ビギナーとプロのための日本語バイオポータルサイト」を掲げ、用語辞書、遺伝子百科、コラムなどを公開している。コラムには「青いバラをつくる」「BSEに感染しない牛」など、時事的関心を集めた話題に関する研究者の寄稿が掲載されており、確かにビギナーへの配慮がうかがえる。ただし、用語辞書、遺伝子百科は内容が高度な印象を受ける。どの部分がビギナー向けで、どの部分がプロ向けなのか、公開する側がもっと意識してサイトを制作する必要があるだろう。またこのサイトの目的や概要をまとめたページがほしい。Jabionと国立情報学研究所でそれぞれ公開に伴うリリース「日本語バイオポータル試行版の公開を開始 −最新の研究情報を、わかりやすい日本語で−」を公開しているが、国立情報学研究所版は15頁、Jabion版は6頁と違いがあるのはなぜだろうか。また国立遺伝学研究所東京理科大学薬学部、三菱総合研究所にはリリースが掲載されていないこともわかりにくい。リリース「日本語バイオポータル試行版の公開を開始 −最新の研究情報を、わかりやすい日本語で−」についていえば、長すぎる。詳細な説明資料とは別に、Jabionの公開とその意義について1頁にまとめたリリースが必要だ。おそらくは、広報の専門家がいないのだろうが、開発・公開に向けて注いだ労力を無にしないためにも、広報するという点にも力を注げる体制づくりを急ぐべきだろう。

・Jabion
http://www.bioportal.jp/
・「日本語バイオポータル試行版の公開を開始 −最新の研究情報を、わかりやすい日本語で−」(国立情報学研究所
http://www.nii.ac.jp/kouhou/press20041112.pdf
・「日本語バイオポータル試行版の公開を開始 −最新の研究情報を、わかりやすい日本語で−」(Jabion)
http://www.bioportal.jp/openhouse/jabion/bioportal041112.pdf
国立情報学研究所
http://www.nii.ac.jp/index-j.html
国立遺伝学研究所
http://www.nig.ac.jp/
東京理科大学薬学部
http://www.ps.noda.tus.ac.jp/yakugakubu/
三菱総合研究所
http://www.mri.co.jp/