2005-09-18(Sun):

ポット出版からお知らせいただいた近刊情報。『出版流通合理化構想の検証 ISBN導入の歴史的意義』(湯浅俊彦、ポット出版、2800円+税)が10月に刊行されるという。著者の湯浅俊彦さんは、『デジタル時代の出版メディア』(ポット出版、1890円)などの著書がある書店員。ポット出版によると、「1980年代に大論争を巻き起こした「ISBN」(国際標準図書番号)、および「日本図書コード」導入問題を、書誌情報・物流情報のデジタル化というその後の史的展開の前史と位置づけ、 これまでほとんど報告されることのなかった、出版社・取次・書店によるさまざまな出版流通合理化の構想と「日本図書コード」導入の関係を、詳細に検証する」内容という。より詳しい内容紹介や目次は、すでにポット出版のサイトで公開されている。
ISBNというと、一般にはあまりなじみがないと思うが、たとえばオンライン書店Amazonの本の販売ページにリンクする際に使う数字がISBNである。こういわれると、ああ、あのことか、と推測がつく方もいるだろう。様々な議論を巻き起こしつつ導入された(らしい)ISBNだが、インターネットの普及によって、現在では、従来以上に重要な役割を果たしつつある。それだけに、そのISBNがどのようにして導入されたのか、いまこの時点で振り返ってみようとする本書の意義に注目したい。なお、すでにポット出版のサイトで購入予約の受付が始まっている。
・『出版流通合理化構想の検証 ISBN導入の歴史的意義』(湯浅俊彦、ポット出版、2800円+税)
http://www.pot.co.jp/pub_list/pub_book/ISBN4-939015-80-7.html
・『デジタル時代の出版メディア』(湯浅俊彦、ポット出版、1890円)
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4939015270/arg-22/