2006-05-07(Sun): 再び、「Web上の○○研究」を
存在だけは知っていたが読む機会がなかった入沢康夫さんの「Web上の賢治研究」(『図書』第680号、2005年12月)を岩波書店のサイトで読む。掲示板でのコミュニケーションにまで目を届かせた優れたレポートと思う。
数年前までは結構多くのサイト開設者が、自分のサイトに一コーナーを設けて、このような「Web上の○○研究」という読み物を書き記していたように思う。しかし、最近はあまりみかけることがない。
依然としてインターネットの情報は研究には役立たないという言葉を聞くことがあるが、その指摘が事実かどうか検証する意味で、研究者一人ひとりが自分の専門分野で「Web上の○○研究」を書いてみてはどうだろう。テーマはごく限られたものでよい。研究者の目線でみたときに、役立つ情報サイトだけではなく、掲示板やQ&Aサイトのようなコミュニティーを含め、インターネットのいたるところでとりかわされている言葉には、なにがみてとれるのだろうか。だから役に立つ、だから役に立たない、その結論はどちらでもよく、なぜそう思うのか、そう判断する根拠となった観察をぜひ知りたい。
・入沢康夫「Web上の賢治研究」(『図書』2005年12月 第680号)
http://www.iwanami.co.jp/tosho/680/preface.html
・『図書』
http://www.iwanami.co.jp/tosho/
・岩波書店
http://www.iwanami.co.jp/