2006-05-11(Thu): 世界政治学会と日本政治学会 −学会サイトの構築・運営を研究助成とセットにする提案

今夏、福岡で世界政治学会が開催される。日本政治学会による紹介サイトをみると、地元自治体の首長の挨拶もあり、世界レベルの学会開催ともなると規模が違うことを実感させられる。しかし、世界政治学会2006福岡大会のサイトはもう少しつくり込んでほしいところだ。主催団体による英語版の公式サイト「Fukuoka 2006 - 20th IPSA World Congress」と見比べると、ずいぶん見劣りしている。
だが、それも仕方がないことだろうか。親サイトたる日本政治学会のサイトの現状は惨憺たるものだ。とても、国内有数の学会のサイトとは思えない……。サイトにあるように、

本ホームページの更新 (経費節減のため外注ではなく担当幹事が制作しております) など諸般において遅れを生じることもございます。

という事情は事情として、もう一工夫できないものだろうか。部外者ではあるが、二点、提案したい。
まず、日本アメリカ文学会が採用しているように、学会からのお知らせにはブログを用いてはどうだろうか。これだけでもずいぶんと労力を省けるはずだ。
もう一つは人材の登用と学会としての評価である。先に述べたブログ云々も、要はそのような発想を持ち、実現できる技量があればよいわけで、問題の根本はここにあるだろう。
さて、政治学の分野を見渡すと、サイトの公開と運用を長く続けてきた優れた若手の研究者が少なからずいる。そういった若手研究者にサイトの業務を委託してはどうだろうか。もちろん無償の手弁当というわけにはいかないだろう。そこで対価として、たとえば研究助成金という名目で労力に報いることはできないだろうか。できれば、研究助成の名目を「政治学におけるIT活用 −日本政治学会サイトの構築・運用に基づいて」とするとよいだろう。研究という視点を保ちつつ、学会サイトを構築・運用し、その経験に基づいた成果報告を学会で発表してもらえばよい。日本政治学会としても費用の一方的な持ち出しになるわけではない。むしろ、学会サイトの充実に加え、政治学研究におけるIT活用について知見を深めることができると思えば、一石二鳥ではないだろうか。
この提案は一笑にふされる気もするが、私は結構真剣に考えている。日本政治学会に限らず、サイトの構築・運営に苦労している学会にぜひ検討してほしい。

・世界政治学会2006福岡大会
http://wwwsoc.nii.ac.jp/jpsa2/ipsa/
・日本政治学
http://wwwsoc.nii.ac.jp/jpsa2/
・Fukuoka 2006 - 20th IPSA World Congress
http://www.fukuoka2006.com/
・日本アメリカ文学会ブログ
http://wwwsoc.nii.ac.jp/alsj/blog/
・日本アメリカ文学
http://wwwsoc.nii.ac.jp/alsj/