日本科学未来館、メールマガジン「Miraikan News」をリニューアル

7月1日に予告されていた通り、日本科学未来館メールマガジンMiraikan News」をリニューアルした(2006-07-07)。正直な感想としては、あまりかわりばえがしない。なお、リニューアルを果たした第198号の時点では約4600人の読者がいるという。
ところで、今回のリニューアルで「Miraikan News」の内容が大きく低下した箇所がある。巻末にある

本誌の無断転載及び引用を禁止します。

という一文のことである。
著作権法第三二条にあるように、

公表された著作物は、引用して利用することができる。この場合において、その引用は、公正な慣行に合致するものであり、かつ、報道、批評、研究その他の引用の目的上正当な範囲内で行なわれるものでなければならない。

引用は自由であり、禁止することはできない。無断転載と引用とは明確に異なることであり、日本科学未来館メールマガジンスタッフにはこの区別をつけてほしい。
なお、一つつけくわえれば、著作権法第三二条はこうも定めている。

国若しくは地方公共団体の機関、独立行政法人又は地方独立行政法人が一般に周知させることを目的として作成し、その著作の名義の下に公表する広報資料、調査統計資料、報告書その他これらに類する著作物は、説明の材料として新聞紙、雑誌その他の刊行物に転載することができる。ただし、これを禁止する旨の表示がある場合は、この限りでない。

日本科学未来館独立行政法人である科学技術振興機構の一部門である。そして、メールマガジンMiraikan News」は「一般に周知させることを目的として作成し、その著作の名義の下に公表する広報資料」だろう。著作権法には「これを禁止する旨の表示がある場合は、この限りでない」との注記があるとはいえ、法の趣旨や日本科学未来館の使命を考えれば、転載を不可とすることも実はおかしなことではないだろうか。

メールマガジンMiraikan News」
http://www.miraikan.jst.go.jp/j/goodstool/mail/
日本科学未来館メールマガジンMiraikan News」のリニューアルを予告
http://d.hatena.ne.jp/arg/20060715/1152932856
日本科学未来館
http://www.miraikan.jst.go.jp/