龍谷大学古典籍デジタルアーカイブ研究センター、「ベゼクリク第四号窟寺 壁画誓願図」を公開

龍谷大学古典籍デジタルアーカイブ研究センターが「ベゼクリク第四号窟寺 壁画誓願図」を公開した(2006-08-29)。中国・トルファンの東部にあるベゼクリク石窟寺院にあった仏教壁画をデジタル技術で復元した成果を公開している。ベゼクリク石窟寺院の壁画は近代以降日本を含む各国の調査隊によって部分的に持ち帰られており、一枚の壁画が現地以外に日本、韓国、インド、ドイツ、ロシアに分散し、事実上散逸した状態になっている。今回公開された「ベゼクリク第四号窟寺 壁画誓願図」は、各国に点在する壁画の断片を組み合わせ、同時に創建当時の彩色を再現している。サイトでは一枚の壁画が断片化している状況や修正前の状態と修正後の状態などを見比べることができ、デジタルアーカイブの醍醐味を実感できる。なお、同センターの一連の技術は2005年に放映されたNHKスペシャル新シルクロード」の第2集「トルファン 灼熱の大画廊」で紹介されている。ちなみに、ベゼクリク(Bezeklik)とはウィグル語で「絵のあるところ」「美しく飾られたところ」を意味するという。

・ベゼクリク第四号窟寺 壁画誓願
http://www.afc.ryukoku.ac.jp/Komon/bezeklik_HP/
龍谷大学古典籍デジタルアーカイブ研究センター
http://www.afc.ryukoku.ac.jp/
・「シルクロードの失われた壁画を復元 その制作過程を一挙公開!」(「龍谷」60、2005)
http://www.ryukoku.ac.jp/university/kouhou/shuppan/kohoshi/kohoshi60/03_silkroad/silkroad.htm
・ベゼクリク石窟寺院(早稲田大学シルクロード調査隊トルファンホームページ)
http://database.littera.waseda.ac.jp/silk/trfan/6.html