2007-02-14(Wed): 漠然とした危惧
立命館大学の教員が学生の個人情報が入ったパソコンを盗まれ、結果的にこの教員の担当科目を受講していた学生の「氏名」「学生番号」「成績」といった個人情報が外部に流出した可能性があるという。
情報化に力を入れている立命館大学だけに、今回の事件は衝撃が大きいだろう。おそらくさらなる個人情報保護の対策が打たれることだろう。だが、くれぐれもその方向性を誤らないでほしい。たとえば、教員が外部に持ち出せる学生の情報から「氏名」を除いて「学生番号」に限るといったことはしないでほしい。学生の氏名を確認することなく、学生番号に成績をわりふるような教育は立命館の教育方針とは相容れないものと思うからだ。そして、学生の情報の学外への持ち出しを禁止し、教員には成績処理は必ず学内で行うよう、つまり出校を義務づけるようにはしてほしくない。それもまた「自由にして清新」という立命館の建学精神と相容れないものと思うからだ。
教員に課す制約を最小限に抑えた対策をとれるかどうか、情報化に力を入れてきた立命館ならではの知恵を発揮してほしい。
・「学生個人情報の入った教員私有パソコンの盗難に伴うデータの流出について」(立命館大学、2007-02-02)
http://www.ritsumei.ac.jp/mng/gl/koho/headline/info/2007/02/houkoku.htm
・学校法人立命館 - 個人情報保護基本方針
http://www.ritsumei.ac.jp/mng/gl/koho/headline/info/2005/04/kojin_policy.htm