2007-02-27(Tue): 新訳書のリストがほしい

最近、IT関係の書籍の刊行にいくばくかの貢献をした際に、友人に「出版プロデューサー」のような働きと評された。

ちなみに、関わりがあった本は以下の2冊。

・『Web2.0時代のネット口コミ活用book−バズ・マスターになるための50のテクニック』(村本理恵子著、ダイヤモンド社、2007年、1680円)
http://www.amazon.co.jp/gp/product/4478502773/arg-22/
・『モバイルSEM−ケータイ・ビジネスの最先端マーケティング手法』(中橋義博著、ダイヤモンド社、2007年、1680円)
http://www.amazon.co.jp/gp/product/4478550204/arg-22/

さて、友人の言葉に気をよくして、かねてからほしいと思う一冊を提案したい。名著や古典といわれる海外の図書の新訳の案内というのがあるとうれしくないだろうか。たとえば、最近では、

・『奇妙な敗北−1940年の証言』(マルク・ブロック著、平野千果子訳、岩波書店、2007年、2310円)
http://www.amazon.co.jp/gp/product/4000225596/arg-22/
・『自由論』(J・S・ミル著、山岡洋一訳、光文社古典新約文庫、2006年、540円)
http://www.amazon.co.jp/gp/product/4334751199/arg-22/

が出ている。『奇妙な敗北』は1955年に井上幸治さんの訳で東京大学出版会から、『自由論』は1971年に塩尻公明さんと木村健康さんの訳で岩波文庫から刊行されている。が、いずれも初訳からずいぶんと年月が経ったこともあり、訳の固さが言われていたものだ。最近、たまたまこの両著の新訳が出たことを知った。言い訳ではあるが、サラリーマンをしていると、なかなかこういう動向には気づかない。だが、新訳といわれると、再び読み返してみたくなる。そして、ついつい新訳を購入してしまう(だが、そのまま積読になる可能性も高い……)。

と、考えてみると、新訳という響きは学生時代にこうした名著・古典にふれた、かつての読者に訴えかけるところが大きいのではないだろうか。こういう情報がハンディな文庫や新書のサイズでまとまっていると、サラリーマン層にはひそかなベストセラーにならないだろうか。読者の方々のなかに、出版社の方がいればぜひご検討を。