2007-03-28(Wed): 最近の「デジタルアーカイブ百景」

サイト「アートスケープ」の笠羽晴夫さんの連載「デジタルアーカイブ百景」をまとめ読み。数か月分、呼んでいなかった……。

・「残っていることへの感謝」(アートスケープ、2006-12)
http://www.dnp.co.jp/artscape/artreport/hyakkei/0612.html
・「「今も未来の過去」 デジタルアーカイブがつくる北海道」(アートスケープ、2007-01)
http://www.dnp.co.jp/artscape/artreport/hyakkei/0701.html
・「リンクすると鹿児島が見える−デジタルアーカイブの力」(アートスケープ、2007-02)
http://www.dnp.co.jp/artscape/artreport/hyakkei/0702.html
・「青森 今の熱さをアーカイブ」(アートスケープ、2007-03)
http://www.dnp.co.jp/artscape/artreport/hyakkei/0703.html

特に「青森 今の熱さをアーカイブ」の次の文章は深い。デジタルアーカイブは自分には関係ないと思っている展示施設の関係者にはぜひ読んでほしい。

デジタルアーカイブの立ち上げ方にはいろいろある。収蔵物に関するデータベースを構築しそれを公開する、というかたちばかりではない。ミュージアムをオープンする段階の記録をアーカイブしておくことも大変有効なことがわかってきている。とりわけ著作権がまだ存在しデータの公開許諾を取得できない、あるいはその形態から静止画像でも動画像でも記録しにくいなど、さまざまな困難がある場合、いわば2次的な情報でもアーカイブしておくことには意味がある。またそれは、地域によっては、人々がその地域をどう認識しどう活動したのかを物語る情報発信ともなりうる。
すなわち、当初その対象と考えたもののデジタルアーカイブが不可能なときに、できるものだけ拾って記録しておくというのも、アーカイブのまたデジタルアーカイブの本質である。