東京外国語大学附属図書館、東京外国語大学学術成果コレクションを試験公開

東京外国語大学附属図書館が東京外国語大学学術成果コレクション(Prometheus-Academic Collections)を試験公開した(2007-06-15)。使用ソフトはDSpaceのようだが、かなりカスタマイズされている。約1000点ほどの研究成果に加えて、これまで21世紀COEプログラム「史資料ハブ地域文化研究拠点」電子図書館プロジェクト(Dilins:C-DATS電子図書館システム)で公開されてきた史資料が移管され収められている。これは同プロジェクトが2006年度限りで終了したことに伴う対応のようだ。プロジェクトの終了後、サイトを維持できない場合のデータの受け入れ先として、機関リポジトリを活用している事例といえるだろう。
さて、必ずしも東京外国語大学学術成果コレクションだけの問題ではないが、このリポジトリの効果・目的として次の項目が挙げられている(「東京外国語大学学術成果コレクションとは」)。

  • 研究者にとって
    • 新たな研究成果の発信ルート
    • 研究成果のショーウィンドウ
    • 研究成果の公開・保存の負担軽減
  • 大学にとって
    • 研究成果の社会への還元と説明責任の遂行
    • 学術情報の一元的管理
    • 研究機関としてのブランド力向上

これらはいずれも効果・目的としては決して間違いではないが、「社会にとって」という視点が欠けていることが気になる。また、「研究者にとって」の効果・目的として、研究の一層の促進が謳われていないと、より多くの研究者を惹きつけることができないのではないか。

東京外国語大学学術成果コレクション(Prometheus-Academic Collections)
http://repository.tufs.ac.jp/doc/
東京外国語大学附属図書館
http://www.tufs.ac.jp/library/
・Dilinsの移行について
http://www.dilins.c-dats.tufs.ac.jp/about_dilins/replace.html
21世紀COEプログラム「史資料ハブ地域文化研究拠点」電子図書館プロジェクト(Dilins:C-DATS電子図書館システム)
http://www.dilins.c-dats.tufs.ac.jp/