アジア経済研究所図書館、アジア動向データベースを公開(2007-08-03)

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アジア経済研究所図書館がアジア動向データベースを公開した(2007-08-03)。1970年版から始まる「アジア動向年報」を電子化したもので、1969年以降の過去38年分の全内容を検索できる。年報は基本となる動向分析に加え、各国別基礎データ、要人・閣僚名簿、重要文書、重要日誌、主要統計を収めており、アジア全域の現代史を知る上での最高の資料となっている。
なお、年報のうち「重要日誌」は、2005年にアジア政経学会が、アジア動向年報「重要日誌」データベースとして、簡易検索機能を公開しているが、今回公開されたアジア動向データベースはデータ作成において、アジア政経学会とその下部組織であるアジア研究者データベース作成委員会の協力を得ているようだ。

さて、データベースそのものは非常に優れた内容だが、最新5年分へのアクセスはアジア経済研究所の賛助会法人会員に限られていることは残念だ。賛助会員になるには最低でも年額14万円を要する上、あくまで法人を対象としている。せめて、最新1年分を会員向けとすることや、個人利用会員(年額1万円)の利用を認めることはできないものだろうか。アジア動向データベースの公開に当たって、所長の白石隆さんはこう述べている。

このITの時代、これは「動向年報」を本来の使命に即してもっと広くもっと「役に立つ」ものとしようという試みである。

白石隆「アジア動向データベース公開に当たって」
http://d-arch.ide.go.jp/browse/html/information/intro/

「もっと広くもっと「役に立つ」ものとしようという試み」を謳うのであれば、やはり無償開放を、せめて個人会員への開放を望みたい。

・アジア動向データベース
http://d-arch.ide.go.jp/asiadb/
・アジア動向年報
http://www.ide.go.jp/Japanese/Publish/Doko/
・アジア経済研究所図書館
http://www.ide.go.jp/Japanese/Library/
・アジア経済研究所
http://www.ide.go.jp/Japanese/
・アジア経済研究所 - 会員サービス
http://www.ide.go.jp/Japanese/Members/
・アジア経済研究所賛助会 - 法人会
http://www.ide.go.jp/Japanese/Members/group.html
・アジア経済研究所賛助会 - 個人利用会員
http://www.ide.go.jp/Japanese/Members/indi.html
・アジア動向年報「重要日誌」簡易検索
http://www.jaas.or.jp/pages/publications/asia-doukou.htm
・「アジア経済研究所編集『アジア動向年報』「重要日誌」の公開にあたって」(アジア政経学会、2005-05-20)
http://www.jaas.or.jp/pages/publications/asia-doukou3.htm
・アジア政経学会
http://www.jaas.or.jp/