2008-02-13(Wed): 指定管理者制度の疑問

大阪府知事に就任した橋下徹さんが「83の府立施設のうち、中之島図書館(大阪市北区)と中央図書館(東大阪市)の2施設以外は「不要」との考えを明らかにした」というニュースがあった。

・「橋下氏「図書館以外は不要」」(読売新聞、2008-02-05)
http://osaka.yomiuri.co.jp/tokusyu/h_osaka/ho80205b.htm
大阪府 - ようこそ知事室へ(橋下徹さん)
http://www.pref.osaka.jp/j_message/
・『おおさか』を笑顔にするフォーラム
http://www.hashimoto-toru.com/osaka/

選挙運動用のサイトをみたら、実は当初から公約に盛り込んでいたようだ。

府立施設や府の事業で必要性のないものは民営化・売却を促進します。
府が保有する公共施設は年間25億円もの赤字を生み出しています。これらは存続を前提とせずに、第三者も含めた評価を実施することで民間活力導入がふさわしいもの、市町村と重複するものなどは積極的に民営化もしくは売却していきます。【目標効果額50億円】

・橋下とおる基本政策 『おおさか』を笑顔にするプラン−人と笑顔に投資する大阪府をめざして 17の重点事業
http://www.hashimoto-toru.com/osaka/plan17.html#p17

専門図書館として定評があるにも関わらず、大阪府立女性総合センター(ドーンセンター)が不要されたことで、別に橋下さんが図書館に思い入れを持っているわけではないことはわかったような気がする。

大阪府立女性総合センター(ドーンセンター)
http://www.dawncenter.or.jp/

ドーンセンターはドーンセンターメールマガジンe-DAWNが通算100号に近づいているので、最近気にしていたのだが、さてどういう対応に出るのだろう。ちなみに橋下さんの発言後に発行された

・「ドーンセンターメールマガジンe-DAWN」第99号(2008-02-10)
http://archive.mag2.com/0000121351/20080210090000000.html

では、特にこの問題にはふれていない。

ところで、橋下さんの発言を受けて感じた違和感を瀧端真理子さんが一言で言い表してくれている。

指定管理者制度というのは、こうも簡単に指定管理者が踏みにじられるものなのだろうか?

・「毎日新聞(大阪)の記事「府立博物館、特別展すべて中止」」(ミュージアムの小径、2008-02-12)
http://d.hatena.ne.jp/takibata/20080212/p1

・「個人が伝える研究の過程」(編集日誌、2007-12-11)
http://d.hatena.ne.jp/arg/20071216/1197784537

でも書いたが、瀧端さんのブログは非常に勉強になるのだが、今回もこの問題を冷静に追おうとしているようだ。

・「ドーンセンターと府立博物館」(ミュージアムの小径、2008-02-11)
http://d.hatena.ne.jp/takibata/20080211/p1
・「毎日新聞(大阪)の記事「府立博物館、特別展すべて中止」」(ミュージアムの小径、2008-02-12)
http://d.hatena.ne.jp/takibata/20080212/p1
・「指定管理料」(ミュージアムの小径、2008-02-13)
http://d.hatena.ne.jp/takibata/20080213/p1

指定管理者制度を巡っては、質の低下を根拠にした反対論が多いが、行政の継続性という観点からも考える必要がありそうだ。