2008-08-13(Wed): 九州国立博物館のウェブ活用への注文−後発である以上、より積極的な一歩を

2005年10月16日にオープンし、今週3周年を迎える九州国立博物館が、3周年記念の特別展として、

2008-09-23(Tue)〜2008-11-30(Sun):
西日本鉄道創立100周年記念・九州国立博物館開館3周年記念『国宝 天神さま』−菅原道真の時代と天満宮の至宝
(於・福岡県/九州国立博物館
http://www.kyuhaku.com/pr/exhibition/exhibition_s13.html

の開催を予定している。この特別展にあわせて、九州国立博物館では

・天神さま研究所オープン!! 求ム!天神さま情報、求ム!天神さま研究員
http://www.kyuhaku.com/pr/exhibition/exhibition_s13-1.html

という取り組みを始めている。要するに、全国に点在する

  1. 天神さまをまつっている神社
  2. 天神さまのお祭り
  3. 天神さまゆかりの地名
  4. 天神伝説の場所

を広く募り、展示の一環とするもの。特別展で発表する情報はウェブでも発信するという。これは面白い。ただ、応募方法が面倒に思える。上記のサイトからウェブ上で情報を送信するという方法をとっているが、もっとダイナミックに特別展の開幕に向けて盛り上がっていく方法をとってはどうだろう。

たとえば、Yahoo!地図のワイワイマップ機能を使って、関心のある方々と共同で天神さま情報の分布図をつくってみるというのは一案ではないだろうか。

Yahoo!地図 - ワイワイマップ
http://waiwai.map.yahoo.co.jp/

九州国立博物館は、他にも特別展のレポートをブログで書いてもらうように求める「BLOGREPO ぶろぐるぽ」等、意欲的な取り組みがあるのだが、いかんせんもう一歩踏み出せていないことが惜しい。これも特別展ごとにブログを設けて、そこにトラックバックを打ってもらったほうが早いのではないだろうか。

・BLOGREPO ぶろぐるぽ
http://www.kyuhaku.com/pr/exhibition/exhibition_blogrepo.html

自分自身、先日東京国立博物館で開催された薬師寺展について、レビューのようなものを書いてみたが、こういった感想が博物館のサイトで一覧できるとそれは楽しいことだろう。もちろん、来場者の増加にも貢献するはずだ。

・「平城遷都1300年記念 国宝 薬師寺展」(編集日誌、2008-04-30)
http://d.hatena.ne.jp/arg/20080505/1209918307

そういえば、やや脱線するが、上の記事で紹介したブログ「薬師寺展日記」では、その後しばらくの間、コメントを受け付けていた。そのときの雰囲気を薬師寺の僧侶である生駒基達さんがつづっている。

会期中にある方々から、ブログにコメントできないでしょうか、といった問い合わせがございました。しかし、多くの関係者により支えられていた薬師寺展でした。会期に何か影響がありましてもと思い、閉幕してから皆さまにコメントして頂けるように致しました。数々のコメントを書き込んで下さり、本当に有難うございました。

しかし、コメント欄に書き込みができるようにした経緯など、最初に、こちらから皆さまに説明をすべきでしたが、至らない点がございました。また、このブログの行方などについて、皆さまにご心配をお掛けしましたこと、深くお詫び申し上げます。

今となりましては早くも“思い出”ですが、薬師寺展会期中、拝観中の見知らぬ方同士が、日光・月光菩薩を前に楽しく、そして和やかに会話される光景を、幾度も見かけしました。修学旅行での思い出、奈良を旅した時のこと、奇遇にもご近所同士でした等々、日光・月光菩薩に見守れた“出会い”をされて、生き生きとした会話がそこにありました。

ブログのコメント欄でも、同様の出会いに恵まれ、情報交換などのやりとりができるように、と思っております。管理人側から、そのコメント欄について、返信を書き込むということは致しませんが、楽しく覗かせて頂きたいと思っております。

・「ブログお読みの皆さまへ」(薬師寺展日記、2008-06-28)
http://yakushiji.cocolog-nifty.com/blog/2008/06/post_0df6.html

閑話休題

開館3周年の九州国立博物館は、歴史のある東京国立博物館京都国立博物館奈良国立博物館に対しては、どうあっても後発である。だが、後発であればこそ、歴史のある他館ではなかなか踏み切れないであろう一線を軽々と超えていってほしい。

九州国立博物館
http://www.kyuhaku.com/