2008-10-20(Mon): 加藤哲郎著『ワイマール期ベルリンの日本人−洋行知識人の反帝ネットワーク』(岩波書店、2008年、5250円)

もうずいぶん前のことになるが、

・「デジタル・カレッジの夢と逆夢」(本誌第047号、1999-11-25)
http://www.ne.jp/asahi/coffee/house/ARG/047.html

を寄稿してくださった加藤哲郎さんが非常に注目度の高い新刊を出した。

加藤さんは1997年8月に個人サイトを開設して以来、精力的にウェブを活用している。特に「国際歴史探偵」と称して、世界各地における戦前の日本人の動向調査を自身のサイトで行い、旧ソ連で粛清された日本人の消息を遺族に伝えるなど、目覚ましい成果を残している。

ネチズン・カレッジ情報収集センター - 特別研究室「2008年の尋ね人」
http://www.ff.iij4u.or.jp/~katote/Monthly.html

さて、今回刊行された

ワイマール期ベルリンの日本人―洋行知識人の反帝ネットワーク
加藤哲郎著『ワイマール期ベルリンの日本人−洋行知識人の反帝ネットワーク』(岩波書店、2008年、5250円)
http://www.amazon.co.jp/gp/product/400025765X/arg-22/

は、加藤さんが、

・ワイマール末期ドイツの日本人:ベルリン反帝グループ関係者一覧
http://www.ff.iij4u.or.jp/~katote/Berlin.html

として取り組んできた調査結果を反映した重厚な研究書。その内容もさることながら、個人サイトを使った情報発信・情報共有が研究成果としてまとまったこと自体、大きなニュースだ。心から刊行を喜び祝う。研究書という性格上、買ってほしいと軽々には言えないが、せめてふだんご利用の図書館に購入をリクエストしてほしい。

加藤哲郎ネチズン・カレッジ
http://www.ff.iij4u.or.jp/~katote/Homef.html