2008-10-21(Tue): 嵐に抗して歩み始めた図書館−エル・ライブラリー 大阪産業労働資料館を心から祝う

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まずは、

・「エル・ライブラリー開館にあたって」(エル・ライブラリー 大阪産業労働資料館、2008-10-21)
http://d.hatena.ne.jp/l-library/20081021/1224515473

を読んでほしい。この2008年の4月から7月にかけて、7回に渡って「大阪府労働情報総合プラザ・大阪社会運動資料センターの存続を巡って」という記事を書いてきた。これらの記事を読んできた方々はすでにご存知だろうが、私にはまったく理解できない理屈になっていない理屈でこの夏、大阪府労働情報総合プラザは廃止された。このことへの怒りはいまだに収まらない。

しかし、今日、大阪府労働情報総合プラザ・大阪社会運動資料センターは、エル・ライブラリー(大阪産業労働資料館)として新たにスタートした。いまはただそのことを喜びたい。館長に就任した谷合佳代子さんの決意表明は実にすがすがしい。

エル・ライブラリーは嵐に抗して歩み始めた図書館です。

(中略)

エル・ライブラリーは嵐の中を漕ぎ出した一艘の小舟です。けれど、漕ぎ手は一人ではありません。大勢のご支援の手を、その温もりを感じながら大波を漕ぎきる力をわたしたちは与えられました。そして、この小舟が載せているのは大きな宝物です。働く人々の記憶と記録という、次世代に手渡すべき宝の重みをわたしたちはしっかり受け止め、これからも前進をつづけます。

そして、次の一文にも感動する。

エル・ライブラリーのスタッフは、21世紀のアーキビストたる自覚と矜持を持ち、資料を集め、評価し、組織し、保存公開し、情報を広く発信していけるよう精進を怠りません。まだまだ発展途上の小さな図書館に過ぎませんが、どうぞ、エル・ライブラリーを物心両面からご支援いただきますよう、お願い申し上げます。

「21世紀のアーキビストたる自覚と矜持」。なんと格好良いことか。こんなにも素晴らしいライブラリアンと同じ時代に生きていること、そんなライブラリアンたちが図書館を再生していく過程に立ち会えたことは、本当に幸せなことだ。今日は谷合さんたちの行動と存在に感謝しつつ、嵐に抗して歩み始めた図書館−エル・ライブラリー 大阪産業労働資料館の出発を心から祝う。

・エル・ライブラリー 大阪産業労働資料館のブログ
http://d.hatena.ne.jp/l-library/
・エル・ライブラリー 大阪産業労働資料館のサイト
http://shaunkyo.jp/
・エル・ライブラリー資料紹介
http://d.hatena.ne.jp/shaunkyo/

なお、エル・ライブラリー(大阪産業労働資料館)では、ブログにも書かれているように「物心両面」からの支援を受け付けている。

・「エル・ライブラリーをご支援ください」(エル・ライブラリー 大阪産業労働資料館、2008-08-01
http://d.hatena.ne.jp/l-library/20080801/1223619179

私も今日のこの気持ちを忘れないようサポート会員に立候補するつもり。この記事をお読みいただいた方々にもぜひサポートをご検討いただきたい。

・「大阪府労働情報総合プラザ・大阪社会運動資料センターの存続を巡って(1)」(編集日誌、2008-04-26)
http://d.hatena.ne.jp/arg/20080428/1209310367
・「大阪府労働情報総合プラザ・大阪社会運動資料センターの存続を巡って(2)」(編集日誌、2008-05-10)
http://d.hatena.ne.jp/arg/20080510/1210411649
・「大阪府労働情報総合プラザ・大阪社会運動資料センターの存続を巡って(3)」(編集日誌、2008-05-13)
http://d.hatena.ne.jp/arg/20080514/1210718590
・「大阪府労働情報総合プラザ・大阪社会運動資料センターの存続を巡って(4)」(編集日誌、2008-05-21)
http://d.hatena.ne.jp/arg/20080523/1211508138
・「大阪府労働情報総合プラザ・大阪社会運動資料センターの存続を巡って(5)」(編集日誌、2008-05-21)
http://d.hatena.ne.jp/arg/20080601/1212312095
・「大阪府労働情報総合プラザ・大阪社会運動資料センターの存続を巡って(6)」(編集日誌、2008-06-07)
http://d.hatena.ne.jp/arg/20080607/1212801282
・「大阪府労働情報総合プラザ・大阪社会運動資料センターの存続を巡って(7)」(編集日誌、2008-07-23)
http://d.hatena.ne.jp/arg/20080726/1217076151