2009-02-20(Fri): 第5回レファレンス協同データベース事業フォーラムに参加
大阪を発ち、一路国立国会図書館関西館へ。理由は、
2009-02-20(Fri):
第5回レファレンス協同データベース事業フォーラム
(於・京都府/国立国会図書館 関西館)
http://crd.ndl.go.jp/jp/library/forum_5.html
に参加するため。レファレンス協同データベースには、昨年開催された第4回レファレンス協同データベース事業参加館フォーラム(微妙に名称が変わっていることに注意)で講演させていただいて以来、非常に関心を持っている。
・「第4回レファレンス協同データベース事業参加館フォーラムで講演」(編集日誌、2008-02-22)
http://d.hatena.ne.jp/arg/20080224/1203815540
・「第4回レファレンス協同データベース事業参加館フォーラム記録集、公開」(編集日誌、2008-07-01)
http://d.hatena.ne.jp/arg/20080702/1214932584
さて、フォーラムの構成は以下の通り(敬称略)。
- 開会挨拶
- 和中幹雄(国立国会図書館関西館)
- 事業報告
- 国立国会図書館関西館図書館協力課協力ネットワーク係
- 基調講演「質の高いサービスをめざして−レファレンスサービスにおける経験の蓄積とレファレンス協同データベース事業の役割」
- 田村俊作(慶應義塾大学)
- 報告(1)「香川県立図書館におけるレファレンス協同データベースの活用」
- 藤沢幸応(香川県立図書館)
- 報告(2)「ワンパーソンライブラリーの可能性」
- 竹田理恵子(紙の博物館図書室)
- 報告(3)「グローバルに考え、ローカルに行動する−神奈川大学図書館のローカルな試み」
- ミニ報告「専門的情報ニーズに応えるアクティブなライブラリーへ」
- 木下みゆき(大阪府立女性総合センター)
- パネルディスカッション「レファレンス協同データベースの戦略的活用−変わりゆく図書館経営の中で」
以下、詳細なメモではなく、自分のためのメモ。
まず、国立国会図書館による事業報告から。
京都府立高等学校図書館協議会司書部会がレファレンス協同データベースに実験的に参加しているという。自館参照限定、他事例へのコメント投稿禁止、掲示板への書き込み禁止といった運用ルールを定めた上でのことだが、比較的順調に進んでいるらしい。任意のグループによる参加の可能性を探る実験として興味深い。
次に御礼状送付について。累計データの登録件数と年間のデータ被参照件数を点数化し、上位館に長尾真館長名で御礼状を贈るという。これは昨年のフォーラムのディスカッションで話題になったアイデア。1年で実現したレファレンス協同データベース関係者のご尽力に頭が下がる。しかし、こういった手だてはベタだが、極めて重要。御礼状を受け取る参加館の声も聞いてみたいし、ぜひこの御礼状をうまく活用してほしい。地方紙に売り込めば記事になる確度も高いだろう。
竹田理恵子さん(紙の博物館図書室)の報告「ワンパーソンライブラリーの可能性」について。
・紙の博物館図書室
http://www.papermuseum.jp/tosho.htm
・図書室の窓から 紙博図書室日記
http://d.hatena.ne.jp/kamihaku/
紙の博物館図書室は、以下のように最近立て続けにニュースを生み出しており、非常に気になる存在。今回自分がフォーラムに参加した理由の一つは、竹田理恵子さんにお目にかかりたかったからでもある。
・「紙の博物館図書室、ブログ「図書室の窓から 紙博図書室日記」を公開(2008-06-13)」(新着・新発見リソース、2008-07-19)
http://d.hatena.ne.jp/arg/20080719/1216459990
・「紙の博物館図書室、蔵書検索(OPAC)を公開(2008-10-09)」(新着・新発見リソース、2008-10-11)
http://d.hatena.ne.jp/arg/20081011/1223736662
非常に印象的だったのが、報告の最後に明確な要望と提案があったこと。以下は、私の文責で記すが、竹田さんは、
- 一般からの回答を含んではどうか?
- 自分自身の疑問を登録させてもらえないか?
- 参加館間、利用者間のインタラクションを生むべきではないか?
という要望を挙げていた。また、
一般公開データを増やそう
↓
レファ協の知名度をあげよう
↓
自館・図書館全体のサービスを広く知ってもらおう
↓
図書館を利用してもらおう
↓
図書館の活性化を果たそう
という図式も提案していた。私自身は大いに賛成。人によって賛否はあるだろうが、これくらい踏み込んだ提案を含んでこそ、報告の意味があると思う。
その後、ノーアルコールの懇親会を経て、レファレンス協同データベース関係者での二次会へ。
ちなみにこの懇親会は非常に良い場になっている。ノーアルコールというのもいいいのだろう。参加者の大多数が引き続き参加し、積極的・精力的に動き回っている。実にソーシャルなネットワーキングの場だ。
二次会では木下みゆきさん(大阪府立女性総合センター)と集中的に話し込めるという幸運に恵まれた。木下さんにお目にかかるのは昨夏の専門図書館協議会の総会以来2回目。
・「専門図書館協議会全国研究集会に参加−2日目」(編集日誌、2008-07-25)
http://d.hatena.ne.jp/arg/20080727/1217127833
自分としては関心は高いのだが、なかなか参画する機会がない女性センターのこれまでとこれからについて、示唆に富むお話をたくさんいただいた。感謝。
その他、こまごまとした気づきがあるが、それは徐々に何らかの形で言葉にしていくこととして、ここまで。
フォーラム当日はもとより、準備期間も相当に駆けずり回ったと思われる国立国会図書館関西館のみなさんに感謝したい。特に本当に終始駆けずり回っていた2人のOさんに感謝と敬意を。