2009-07-26(Sun): Twitterを使っている研究者をまとめてみた−等身大の研究者像が伝わるために

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最近何かとTwitterが話題だが、ACADEMIC RESOURCE GUIDE(ARG)の読者でお使いの方はどれくらいいるだろうか。

ちなみに私は、そのものずばりargというアカウント。

・makoto okamoto (arg) on Twitter
http://twitter.com/arg

すでにTwitterをお使いの方はお気軽にフォローしてほしい。

さて、

・図書館関連アカウントまとめ用 (lib_list) on Twitter
http://twitter.com/lib_list

に触発されて、かねてから考えていた

・国内研究者のアカウント集 (researcher_list) on Twitter
http://twitter.com/researcher_list

をつくってみた。国内研究者という表現も微妙だが、基本的には日本国内の研究者を集めている。現時点でのアカウント数は約40。実際はもっといるはずだし、私がフォローしているだけでももっといるのだが、研究者という目で見られたくないという方もいるだろうと考え、

  1. Twitterの「名前」欄で氏名を表示している。
  2. Twitterの「自己紹介」欄で研究者であることを明かしている、または「Web」欄で研究者であることがわかるサイトやブログへのリンクがある。

を満たす方々だけをまず集めている。ご覧いただき、気になる方がいればフォローの参考にしてほしい。

さて、なぜこのようなものをつくったのか? その理由を簡単に述べておきたい。

理由はシンプルで、要するに昔から、そして最近とみに方々で主張している等身大の研究者像を多くの方々に知ってほしいからだ。このへんの考え方については、私の言葉より、本誌第041号(1999-09-25)に掲載した森山和道さんの「研究者の方々へ、ウェブ日記のすすめ」を読んでほしい。

・ACADEMIC RESOURCE GUIDE(ARG)第041号(1999-09-25)
http://www.ne.jp/asahi/coffee/house/ARG/041.html

もう10年前の論考だが、その価値は日に日に増していると思っている。朝永振一郎の日記を引用しながら、森山さんがここで提案した「生の科学の営みを」伝えるために日記をつけるという試みは、いまなお、というより、いまいっそう有効だ。結果や結論、研究の世界の言葉で言えば、あるいはビジネスの世界でも通用する言葉で言えば、「成果」だけでなく、成功にも失敗にも至る過程にこそ、私のように研究者ではない人間が知るべきことだと思うし、なによりも面白い。

そう、面白いのだ。懸命に研究に取り組む研究者の方々からすれば、不謹慎な言い方かもしれないが、ウェブで見えるのは研究成果だけではない。研究や教育に悩む過程もよく見える。それだけではない。いや、それ以上に、ごく普通の日常、研究者ではない自分もごく当たり前に共感する研究者の姿がここにはある。喜怒哀楽を共にしたくなる研究者の姿がある。お子さんの教育に悩む様子、iPhoneを買おうかどうか迷う過程、好きなアーティストについて熱く語る瞬間などなど、数え上げればきりがない。

私は研究は成果だけで語られるべきではないと信じている。もちろん、成果は大事。だが、そこに至る過程も大事。研究者にとっても、研究者を直接間接に支援している市民にとっても、互いをツナグのは、その過程だと思う。だからこそ、これまでACADEMIC RESOURCE GUIDE(ARG)では、物好きと思われながらも、研究者の個人サイトや個人ブログを紹介してきた。そうやって私は11年を過ごしてきたわけで、サイトやブログ以上に「生の科学の営み」が伝わってくるTwitter上で研究者のアカウントをまとめてみたいと思い、実行したのはむしろ必然だろう。

まあ、理屈はよい。私と同様に非職業的な研究者の方々には、研究や研究者に対する固定観念や先入観を脇において、彼ら・彼女らのつぶやきをながめてみてほしい。もし、気になる方をフォローしたら、そして相手がフォローをしかえしてくれたら、何かに機会にTwitter上で話しかけてみよう。きっとあなたにも相手にも新しい世界との出会いがそこに待っている。

なお、研究者の方でこのリストへの追加を希望いただける方は、researcher_list宛てにリプライを。