2010-02-12(Fri): 『図書館雑誌』2月号に「『デジタル時代の都立図書館像』を見据えて−都道府県立図書館の四つの選択肢試案」を寄稿

・「第24期東京都立図書館協議会第4回会合に出席」(編集日誌、2010-01-26)
http://d.hatena.ne.jp/arg/20100131/1264949957

で触れたが日本図書館協会の機関誌『図書館雑誌』2月号に「『デジタル時代の都立図書館像』を見据えて−都道府県立図書館の四つの選択肢試案」を寄稿した。

・『図書館雑誌
http://www.jla.or.jp/zasshi2010.html
日本図書館協会
http://www.jla.or.jp/

内容は、これからの都道府県立図書館が自らの方向性を模索する際には、

  1. 既存の知識・情報の流通を担う直接的サービスを行う都道府県立図書館
  2. 知識・情報の創造を担う直接的サービスを行う都道府県立図書館
  3. 既存の知識・情報の流通を担う間接的サービスを行う都道府県立図書館
  4. 知識・情報の創造を担う間接的サービスを行う都道府県立図書館

という大きくは4つの類型があるのではないか、というもの。ただ、いまにして思うと、「流通」と「創造」に焦点を当て過ぎていて、「蓄積」や「保存」というエッセンスへの配慮が足りなかったという反省がある。この教訓はまた別の機会に生かしたい。

さて、この記事の執筆にあたっての予備調査として、都道府県立図書館の所在地と、当該都道府県における政治・経済的な中心地と考えられる都道府県庁の所在地と最高路線価地との距離を割り出してみた。本論よりむしろ役に立つと思うので、ここにも掲げておこう。

都道府県立図書館と政治・行政中心地、文化・経済中心地との距離

都道府県名 庁舎所在地 最高路線価地
北海道 17.2km 17.1km
青森 3.9km 4.2km
岩手 2.4km 1.6km
宮城 11km 15.7km
秋田 1km 3km
山形 2.9km 2.1km
福島 3km 2.1km
東京 6.3km 5km
神奈川 2.2km 2.5km
埼玉 609m 6.5km
千葉 507m 1.4km
茨城 5.6km 1km
栃木 480m 776m
群馬 2km 1.4km
山梨 422m 422m
新潟 4.2km 4.2km
長野 2.5km 1.7km
富山 4.5km 4.4km
石川 6km 969m
福井 5km 4.3km
愛知 1.8km 2km
岐阜 1.8km 3.5km
静岡 7.3km 6.9km
三重 2.5km 2.2km
大阪 8.4km 12.2km
兵庫 23.2km 24km
京都 3.7km 2.4km
滋賀 9.5km 9.7km
奈良 3.8km 3.2km
和歌山 2.6km 4.2km
鳥取 423m 1.4km
島根 575m 2.3km
岡山 324m 1.6km
広島 2.8km 3.1km
山口 1.1km 14.8km
徳島 5.4km 5.5km
香川 7.5km 7.6km
愛媛 675m 811m
高知 809m 988m
福岡 1.5km 4.3km
佐賀 477m 1.7km
長崎 1.5km 1.5km
熊本 1km 3.3km
大分 2.6km 2.2km
宮崎 3.3km 2.5km
鹿児島 5km 980m
沖縄 1.9km 1.9km
  • 複数館の場合は、中央館を図書館所在地とした。すべての所在地は2009年12月1日時点のものである。
  • 最高路線価は、国税庁が2009年7月に発表した「平成21年分都道府県庁所在都市の最高路線価」<http://www.nta.go.jp/kohyo/press/press/2009/rosenka/03.htm>によっている。
  • 距離測定には、Yahoo!地図の経路検索を使用した。直線距離ではなく、実際の移動距離での計算となっている。