産業技術総合研究所、日本語のポッドキャストを検索対象とするPodCastleを公開(2008-06-12)

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産業技術総合研究所の情報技術研究部門が日本語のポッドキャストを検索対象とするPodCastleを公開した(2008-06-12)。

PodCastle
http://www.podcastle.jp/
Podcastle Wiki
http://wiki.podcastle.jp/
・「ユーザーが協力すると性能が向上する音声情報検索システムを実現−インターネット上の音声情報を認識・検索するサービスを開始」(産業技術総合研究所2008-06-12
http://www.aist.go.jp/aist_j/press_release/pr2008/pr20080612/pr20080612.html
産業技術総合研究所 情報技術研究部門
http://itri.aist-go.jp/
後藤真孝's Home Page
http://staff.aist.go.jp/m.goto/index-j.html
・Jun Ogata's Home Page
http://staff.aist.go.jp/jun.ogata/
産業技術総合研究所
http://www.aist.go.jp/

開発したのは同部門研究員の後藤真孝さん、緒方淳さんらの研究グループ。このシステムはすでに2006年12月から研究者向けにベータ版として試験公開されてきたが、今回一般向けに公開された。

PodCastleは第一印象ではポッドキャストを検索対象とした検索エンジンだが、プレスリリースにあるように「ユーザーが協力すると性能が向上する」ところに醍醐味がある。検索対象になっているポッドキャストは、元来は音声データであり、一般的な検索エンジンのように本文中の言葉を対象に検索することはできない。だが、PodCastleでは、ポッドキャストを検索対象とする際に、音声認識技術によって音声データから文字データを機械的に書き起こし、実際のその言葉が話されているポッドキャストの検索を実現している。しかし、自動的な音声認識技術には限界もあり、当然誤った内容の文字データもつくられてしまう。そういった不可避な誤りについては、誤りに気づいた利用者が訂正できるようになっており、「ユーザーが協力すればするほど音声の検索・認識の性能が向上する」仕組みを実現している。

アジア経済研究所図書館、AIDE - アジア経済研究所出版物アーカイブを公開(2008-06-13)

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日本貿易振興機構JETRO)のアジア経済研究所図書館がAIDE - アジア経済研究所出版物アーカイブを公開した(2008-06-13)。なお、AIDEは「Archive of IDE Publications」の略。

・AIDE - アジア経済研究所出版物アーカイブ
http://d-arch.ide.go.jp/aide/
・アジア経済研究所図書館
http://www.ide.go.jp/Japanese/Library/
・アジア経済研究所
http://www.ide.go.jp/Japanese/
日本貿易振興機構JETRO
http://www.jetro.go.jp/indexj.html

同研究所が1990年以降に刊行した「研究双書」「アジ研選書」「情勢分析レポート」「アジアを見る眼」シリーズ等、全494冊6092論文のうち4574論文の全文が公開されている。ただし、刊行後10年以内の出版物については、アクセスがアジア経済研究所賛助会の法人会員に限られている。

・アジア経済研究所賛助会 法人会
http://www.ide.go.jp/Japanese/Members/group.html
・「アジア経済研究所図書館、アジア動向データベースを公開(2007-08-03)」(新着・新発見リソース、2007-08-13
http://d.hatena.ne.jp/arg/20070813/1186932269

キーワード検索以外にも「シリーズ名から探す」「地域・主題から探す」といった検索方法が設けられており、膨大な研究成果を活用しやすくする工夫がうかがえる。ただ、欲をいえば「地域・主題から探す」のうちの「地域・国名一覧」は地図があるとより使いやすいだろう。また、すべての検索方法に言えることだが、全文が公開されている書誌だけを検索できるようにしてほしい。

産業技術総合研究所、ロボットのシミュレーション用ソフトウェア「OpenHRP3」を公開(2008-06-18)

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産業技術総合研究所がロボットのシミュレーション用ソフトウェア「OpenHRP3」を公開した(2008-06-18)。

・OpenHRP3 Official Site
http://www.openrtp.jp/openhrp3/jp/
・「次世代ロボット開発の共通基盤技術となるシミュレーションソフトウェア−オープンソースライセンスでユーザーに配布開始」(産業技術総合研究所、2008-06-18)
http://www.aist.go.jp/aist_j/press_release/pr2008/pr20080618/pr20080618.html
産業技術総合研究所
http://www.aist.go.jp/

OpenHRP3は、

産業技術総合研究所 知能システム研究部門
http://unit.aist.go.jp/is/
東京大学 中村・山根研究室
http://www.ynl.t.u-tokyo.ac.jp/index-j.html
・ゼネラルロボティックス株式会社
http://www.generalrobotix.com/

の3者によって共同開発されたソフトウェアで、ロボットアームや人間型ロボット等、様々なロボットの動力学シミュレーションや視野画像シミュレーションを行える。なお、当日の記者会見の模様をサイエンスライター森山和道さんが詳しくレポートしている。

・「産総研ほか、「OpenHRP3」をオープンソースで配布開始−ソフトウェア再利用によって開発コスト低減を目指す」(Robot Watch、2008-06-19)
http://robot.watch.impress.co.jp/cda/news/2008/06/19/1129.html