国立国会図書館、電子展示会「インキュナブラ −西洋印刷術の黎明−」を公開

国立国会図書館が電子展示会「インキュナブラ −西洋印刷術の黎明−」を公開した(2004-08-06)。「1500年以前に金属活字で印刷された書物、インキュナブラを」紹介している。内容校閲は、同館職員の折田洋晴さん。先に紹介した「近代日本人の肖像」同様、サイト制作上の工夫が尽くされている。やはり受注したのは、制作(撮影・プロデュース)が、株式会社堀内カラー、制作協力(デザイン、HTML、CSS)が、アルファサード有限会社。
課題としては、「インキュナブラ関連年表」に同時代の世界史上の出来事が併記されていないこと。インキュナブラという特殊で具体的な技術を取り上げるのであれば、当時の世界への想像力を持ちやすいように同時代に起きた主要な出来事を年表の右端に表記してあったほうがよい。
さて、別件だが、「国立国会図書館ホームページ:利用上のご注意」の「リンクについて」にある「リンクを張られる場合は、E-mailにて一言お知らせください」という文言はいますぐ削除してほしい。こういった文言の存在が一手間の心理的な負担となり、せっかくリンクしてもらえる機会をみすみす逃すばかりか、リンクする自由を損なう。「真理がわれらを自由にするという確信に立」つ国立国会図書館のスタッフであれば(国立国会図書館法前文)、この程度のことは感覚的に理解できていなければならない。

・インキュナブラ −西洋印刷術の黎明−
http://www.ndl.go.jp/incunabula/
国立国会図書館
http://www.ndl.go.jp/
・株式会社堀内カラー
http://www.horiuchi-color.co.jp/
・アルファサード有限会社
http://www.alfasado.net/
・「国立国会図書館ホームページ:利用上のご注意」
http://www.ndl.go.jp/jp/attention/
・「真理がわれらを自由にする」
http://www.ndl.go.jp/jp/aboutus/shinri.html