国立国会図書館、「平成16年度利用者アンケート調査結果」を公開

国立国会図書館が「平成16年度利用者アンケート調査結果」を公開した(2005-03-08)。今回は前回の「平成15年度利用者アンケート調査」でホームページ利用者の回答が少なかったという反省から、調査方法を改善し、前年の回収数78人を、今回は回答数808件、うち有効回答数771件に引き上げている。前回の平成15年度利用者アンケート調査は、当時編集日誌に記したように、

2004-04-21(Wed):「平成15年度利用者アンケート調査結果」(国立国会図書館)。調査対象が「当館ホームページ利用者」のところは回収数がわずか78人。アンケート用紙をPDF、Wordで掲載し、回収はメール、FAX、郵送で行ったという手法のまずさゆえだろう。
No.190(2004-05-05)
・平成15年度利用者アンケート調査結果
http://www.ndl.go.jp/jp/aboutus/enquete01.html
(本誌第190号、2004-05-05)
http://www.ne.jp/asahi/coffee/house/ARG/190.html

というものであった。今回の平成16年度利用者アンケート調査は、インターネットでのアンケートに切り替え、昨年に比べて大幅に改善されたといえるだろう。改善に向けた関係者の取り組みを評価したい。
だが、本誌第194号(2004-10-03)で次のように指摘したが、

国立国会図書館の平成16年度遠隔利用者アンケート調査
国立国会図書館が平成16年度遠隔利用者アンケート調査を実施している(2004-07-23〜2004-09-24)。ページから「アンケートに答える」をクリックすると、aimail.ne.jpという外部サーバーに移動するが、このことが明記されていない。エー・アイ・ソフト株式会社のスマートアンケートという製品を利用しているようだが、(1)外部サーバーに移動すること、(2)移動先は外部の民間企業が運営するサーバーであること、(3)外部の民間企業の製品を利用していること、(4)個人情報の取り扱いをどのように定めているか、の4点は最低限明記すべき。
なお、昨年行った平成15年度利用者アンケート調査結果が公開されている。アンケート調査の結果を受けて取り組んだ事業、取り組もうとしている事業があれば、それも報告してほしい。
・平成16年度遠隔利用者アンケート調査
http://www.ndl.go.jp/jp/aboutus/enquete2004.html
・エー・アイ・ソフト株式会社
http://www.aisoft.co.jp/
・スマートアンケート
http://www.aisoft.co.jp/smartenquete/
・平成15年度利用者アンケート調査結果
http://www.ndl.go.jp/jp/aboutus/enquete01.html
国立国会図書館
http://www.ndl.go.jp/
(本誌第194号、2004-10-03)
http://backno.mag2.com/reader/BackBody?id=200410030130000000005669000

今回はインターネット調査の手法に問題があったといえる。来年度の調査の課題としてほしい。
調査結果自体は、各サービスの満足度をはかるなど、改善策を探るうえでのヒントがつまっている。特に、各サービスの改善希望度に、「目的とする情報の探しやすさ」(44%)と「ホームページのレイアウト」(12%)、「の検索機能」(25%)と「の操作のしやすさ」(25%)といった表裏一体の問題が指摘されている箇所から改善をはかれるのではないだろうか。国立国会図書館をお手本にサイトをつくっている公共図書館も多いだろう。そのような公共図書館には、国立国会図書館に対する意見として流さずに、自館の現状に応用して、この結果を受け止めてほしい。

・平成16年度利用者アンケート調査結果
http://www.ndl.go.jp/jp/aboutus/enquete2004_01.html
・平成15年度利用者アンケート調査結果
http://www.ndl.go.jp/jp/aboutus/enquete01.html
国立国会図書館
http://www.ndl.go.jp/