2005-09-29(Thu):
個人のホームページは実名で発信しつつ、ブログでの発信となると匿名になってしまう研究者が案外多いような気がする。正確な調査をしたわけではない。しかし、なぜだろうか。一つ考えられるのは、意図せず、結果的に匿名となっているケースだ。さまざまなサイトを見ていると、個人ホームページからブログにはリンクしているものの、その逆、つまりブログから自分の個人ホームページにはリンクしていないケースが散見される。
・個人ホームページ → ブログ
完全に匿名にしたければ、上のようなリンクを設ける必要はないわけで、意図して匿名としているわけではないのだろう。察するに、発信する本人としては、基点は個人ホームページであり、そこから枝葉が広がるようにブログへとつながっている、という意識があるのだろう。だから、
・ブログ → 個人ホームページ
というリンクを設けていない、あるいは設け忘れてしまうのかもしれない。リンクで行き来できるのが、インターネットの便利な点であり、魅力であると思うと、これは改善してほしい。
一方、意図して匿名で研究に関わるブログを書いているケースだが、正直私は好きではない。その手のブログはおうおうにして、研究者やその予備軍である大学院生の不平不満に満ちている。特に「事務仕事が多くて研究が進まない」とはよくみかける声だ。もちろん、その声がかなりの程度で事実に基づいていることはよくわかるつもりだ。だが、せめてもう少し前向きで建設的な発信ができないだろうか。たとえば、自分が取り組む研究のおもしろさを語れないだろうか。あるいは、日常に潜む研究の芽を発見した感動を伝えられないだろうか。その場合、匿名である理由はないように思うが、実際にブログを書かれている方の心境はどうなのだろうか。