新潟大学附属図書館、新潟大学学術リポジトリ(Nuar)を公開

新潟大学附属図書館が新潟大学学術リポジトリ(Nuar: Niigata University Academic Repository)を公開した(2007-05-17)。Nuarの読み方はニュアー。新潟県を象徴する鳥である「トキ」をモチーフにしたロゴもつくられている。使用ソフトはDSpace。現時点で約3800の研究成果が収められている。
味も素っ気もないDSpaceの画面とは別に総合案内ページが設けられている点は、リポジトリに対する理解を広げいていく上で非常に有効だろう。サイトの構築方法として、他大学にも参考にしてほしい。

・総合案内
http://repository.lib.niigata-u.ac.jp/
リポジトリ本体
http://dspace.lib.niigata-u.ac.jp:8080/dspace/

総合案内のページは用語集やFAQが充実しており、これだけでも大いに役に立つだろう。ただ、「学術リポジトリとは」のページで一点気になったことがある。

学術リポジトリに登録したデータに、OAI-PMHという国際標準のプロトコルに準じて、論文を検索するための情報(メタデータ)を付与します。このことにより、Googleのような検索エンジンで検索されるだけでなく、国立情報学研究所のJuNiiやミシガン大学のOAIsterなどの、全国規模、世界規模のデータベースの検索対象となり、個人のWebページで公開するよりも効果的に情報を発信できます。

・学術リポジトリとは - メリット
http://repository.lib.niigata-u.ac.jp/contents/about/index.html#l04

機関リポジトリを推進していくこと自体は、それはそれでよいのだが、研究者の個人サイトをライバル視する必要はないだろう。また、機関リポジトリの仕組みは論文単位での検索には有効だが、特定の研究者の業績にアクセスする上では万全ではないはずだ。機関リポジトリは機関リポジトリとして存在すればよいし、研究者の個人サイトは個人サイトとして存在すればよい。両者は決して競合する関係にはない。機関リポジトリの側からすれば、論文などのコンテンツそのものは機関リポジトリに収めつつ、研究者にはそれぞれの個人サイトから機関リポジトリに収められた自著論文にリンクしてもらえばいいことではないだろうか。

新潟大学学術リポジトリ(Nuar)
http://repository.lib.niigata-u.ac.jp/
・「 新潟大学学術リポジトリ(Nuar)を公開しました。」(新潟大学附属図書館、2007-05-17
http://www.lib.niigata-u.ac.jp/News/nh-news-oshirase.html#070517
・「新潟大学学術リポジトリ公開について」(「新潟大学附属図書館速報」第78号、2007-05-17
http://www.lib.niigata-u.ac.jp/Publications/sokuho/sokuho078.html
新潟大学附属図書館
http://www.lib.niigata-u.ac.jp/