消防庁、災害伝承情報データベースを公開

総務省消防庁が災害伝承情報データベースを公開した(2007-06-01)。災害そのものの情報ではなく、様々な災害がどのように語り継がれ記録されてきたかをまとめている。このため、「利用上の注意」にある

  1. 「語り継がれる災害」では、史実とは異なる名称等が記載されている場合があります。
  2. 「言い伝え」では、学術的な裏付けがないものもあります。
  3. 捉え方により、記載されている年号や年代、月日が事実と異なる可能性があります。
  4. 「過去の災害の経験を後世に伝えたい先人の強い思い」として読みとるなど、「地域で語り継がれていた事実」に着目することが必要となります。

という点には注意する必要がある。公開時点で掲載されているのは、

  • 現在までに語り継がれる「災害」:899件
  • 防災に関わる「言い伝え」:797件
  • 個人による防災に係る取り組み:63件
  • 組織による防災に係る取り組み:86件
  • 防災に関する展示施設や体験施設:103件

の合計1948件。
ただし、掲載されているのは、どこでどのように体験が語り継がれているかといったメタ情報に留まり、伝承そのものではないのが残念だ。まずはメタ情報を集めつつも、このデータベースから個々の伝承記録へとアクセスできるように改善していってほしい。

・災害伝承情報データベース
http://www.saigaidensho.soumu.go.jp/
・「災害伝承情報データベースの運用開始」【PDF】(総務省2007-05-31
http://www.fdma.go.jp/neuter/topics/houdou/190529-7/190531-7houdou.pdf
消防庁
http://www.fdma.go.jp/