国立天文台、天文学振興募金のサイトを公開(2008-07-14)

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国立天文台天文学振興募金のサイトを公開した(2008-07-14)。

天文学振興募金
http://www.nao.ac.jp/bokin/
国立天文台
http://www.nao.ac.jp/

  1. 国立天文台の教職員が行う研究・教育の充実及びそのための環境整備
  2. 天文学の研究成果の社会への普及並びに社会との連携
  3. 若手研究者への研究奨励金及び奨学金
  4. 世界天文年2009への参加
  5. その他天文学の振興に資する事業への支援

を目的とした寄付を募っており、募金手続きの申し込みができる。

天文学発展の新しい段階へ」と謳ったその思いには応えたいが、募金を喚起するには力不足ではないだろうか。二つの課題を感じる。

一つは支援対象である天文学のこれまでの成果とこれからの可能性、そしてその可能性を実現していく上での課題が見えないことである。どれだけの資金が天文学に投じられ、どのような成果をあげてきたのか。今後の天文学にはどのような可能性が秘められていて、その実現のためにはどれくらいの資金を必要とするのか。これが語られていないと、熱心な天文ファン以上の関心は集まりにくい。

もう一つの課題は、募金に手間がかかりすぎることだ。個人であれ法人であれ、まず募金の意思を示した上で必要書類を送ってもらわないと募金できない。ここはインターネットの力をもう少し活用すべきだろう。インターネット募金の仕組みもかなり整備されてきている。たとえば、

Yahoo!ボランティア - インターネット募金
http://volunteer.yahoo.co.jp/donation/

のようなポータルサイトが提供する募金システムを活用するのも一手だろう。

流星群のような天文ショー、あるいは先年の惑星の定義変更のように、天文学はときとして社会の関心を集める分野である。それだけに、やり方をもう一工夫すれば他の分野よりははるかに募金活動への支援を集めやすいはずだ。ぜひもう一工夫を考えてほしい。