2008-10-14(Tue): Re: 防災と図書館

・「牛山素行著『豪雨の災害情報学』読了」(編集日誌、2008-10-09)
http://d.hatena.ne.jp/arg/20081011/1223715474

を受けて、牛山素行さんがブログにこう書かれている。

非常に新鮮に感じたのが、

図書館やアーカイブズが災害の記録と記憶についてどのような貢献ができるのか、という観点でも議論を深められるだろう。言うなれば「防災支援」の可能性である。

というご指摘でした。

・「防災と図書館」(豪雨災害と防災情報を研究するdisaster-i.net別館、2008-10-13)
http://disaster-i.cocolog-nifty.com/blog/2008/10/post-1e68.html

確か、もっとなにか情報があるはずと思っていたら、タイムリーなことに丸山高弘さんが

・「災害アーカイブス展 避難所の記録と記憶」(丸山高弘の日々是電網 The First.、2008-10-14)
http://maru3.exblog.jp/7571422/

を書いている。そうだった。つい先日この災害アーカイブスのニュースに接したのだった。

長岡市立中央図書館文書資料室
http://www.lib.city.nagaoka.niigata.jp/monjo/index.htm
長岡市立中央図書館
http://www.lib.city.nagaoka.niigata.jp/

そこから連鎖的に神戸大学附属図書館の震災文庫を思い出す。

神戸大学附属図書館震災文庫
http://www.lib.kobe-u.ac.jp/eqb/
神戸大学附属図書館
http://www.lib.kobe-u.ac.jp/

震災文庫については、渡邊隆弘さんに3回寄稿していただいている。

渡邊隆弘「『震災文庫』のこれまでとこれから」(第055号、2000-02-15)
http://www.ne.jp/asahi/coffee/house/ARG/055.html
渡邊隆弘「『震災文庫』サイトのそれから−一次情報のデジタル化を中心に」(第096号、2001-04-15)
http://www.ne.jp/asahi/coffee/house/ARG/096.html
渡邊隆弘「10年目の「震災文庫」」(第197号、2004-11-08)
http://archive.mag2.com/0000005669/20041108014000000.html

震災文庫がいまどう使われているのか、これもまた興味深いテーマだ。今度、神戸大学附属図書館の方々にうかがってみたい。

しかし、こういうことを自分でも忘れてしまっているわけだが、それでもいまあらためて気づくこともまた面白い。ここに至るまでの段階をふりかえってみると、

  1. 牛山さんのメールマガジンで『豪雨の災害情報学』の刊行を知る。
  2. 著者割引で『豪雨の災害情報学』を購入する。
  3. 『豪雨の災害情報学』の感想を書き込む。このとき図書館やアーカイブズと災害の記憶・記録ということを考える。
  4. その感想に起点に牛山さんが「防災と図書館」という記事を書く。
  5. ほぼ同じタイミングで丸山高弘さんが長岡の災害アーカイブスにふれる。
  6. 牛山さんの記事と丸山さんの記事が結びついて、震災文庫を思い出す。

という流れ。もちろん意図したわけではないが、点と点が線でつながっていくさまがみてとれる。こういった触発の連鎖が次々と広がっていくと面白いだろうなあ。