2010-09-24(Fri): 10月2日(土)開催のパネル討論会:「岡崎市中央図書館ウェブサーバ事件」から情報化社会を考えるに参加

2010-10-02(Sat):
パネル討論会「岡崎市中央図書館ウェブサーバ事件」から情報化社会を考える
(於・愛知県/中京大学 八事キャンパス)
https://www.esd21.jp/news/2010/10/post-1.html

に出ることになった。

ACADEMIC RESOURCE GUIDE(ARG)の読者には、図書館関係者が多いと思われるが、もし、あなたが図書館や図書館関係の企業で働いていて、それでもこの事件のことをいままで知らなかったとしたら、それはかなりまずい。万一、初耳であれば、ともあれ以下のリンク先あたりを起点に状況を把握してほしい。

Librahack - 容疑者から見た岡崎図書館事件
http://librahack.jp/
岡崎市立中央図書館事件 議論と検証のまとめ
http://www26.atwiki.jp/librahack/
岡崎市立中央図書館 - 岡崎市立中央図書館のホームページへの大量アクセスによる障害について
http://www.library.okazaki.aichi.jp/tosho/about/files/20100901.html
三菱電機インフォメーションシステムズ - 弊社「図書館システム」について
http://www.mdis.co.jp/news/topics/2010/0903.html
・「Librahack事件と図書館の責任」(ともんけんウィークリー、2010-08-30)
http://tomonken-weekly.seesaa.net/article/160989473.html
・「岡崎市立中央図書館利用者逮捕勾留事件について(声明)」(ともんけんウィークリー、2010-09-08)
http://tomonken-weekly.seesaa.net/article/161880942.html

また、

Twitter / Search - #librahack
http://twitter.com/#search?q=%23librahack

でも盛んに議論が行われている。

この問題、実はここで話題にするのは初めてだ。別にあえてふれなかったわけではない。事態の深刻さを思いつつも、それだけにそうそう簡単にふれることもできなかった。同時にここしばらくの私自身の都合からじっくりと取り組むことができなかったというわけだ。

ともあれ、以下、パネル討論会の内容を転記しておこう。

パネル討論会「岡崎市中央図書館ウェブサーバ事件」から情報化社会を考える

・開催趣旨:
2010年4月、岡崎市図書館のWebサイトの利用者が Webサイトに自作プログラムでアクセスし、新着図書の情報収集を開始したところ、たびたび Webサイトに障害が発生し、その利用者(通称 librahack氏)が逮捕され、起訴猶予処分となったとのことです。この事件が新聞発表された結果、ネット上では議論が激しく交わされました。このアクセスはWebの利用として特段異常ではなく、障害はむしろ図書館側の不具合であり逮捕に至ったのは不当ではないかとの意見が大勢を占めました。実際、朝日新聞は解析の結果システム不具合と報道し、ベンダー側は不具合とは認めないまでも改修を実施しています。
なぜ、このようなことになってしまったのか。こういった問題の再発を防止するにはどうしたらよいのか。行政におけるシステム調達の技術評価の在り方等、数多くの課題が指摘されています。
もはやITという専門的・技術的領域を抜きには社会は回りません。しかし、その知識習得を幅広く図書館員や警察官に求めるのも限界があります。IT業界はどのようにあるべきか。情報システムを扱う図書館や警察のような行政はどのように情報システムと向き合うべきか。そして、社会はどのような方向へ向かうことが求められるのか探っていきたいと思います。

・主催:
 ESD21 http://www.esd21.jp/info/
 経営情報学会東海支部 http://www.jasmin.jp/

・パネリスト
大屋雄裕(おおや・たけひろ)
1974年生まれ。名古屋大学大学院法学研究科准教授。専門は法哲学。1997年東京大学法学部卒業。同大学院法学政治学研究科助手を経て現職。名古屋大学法科大学院で『情報と法』を担当。著書に『自由とは何か―監視社会と「個人」の消滅』(2007、筑摩書房)、『法解釈の言語哲学クリプキから根元的規約主義へ』(2006、勁草書房)など。
http://www.nomolog.nagoya-u.ac.jp/~t-ohya/

岡本真(おかもと・まこと)
1973年生まれ。1997年、国際基督教大学卒業。編集者等を経て、1999年〜2009年までヤフー株式会社に勤務。プロデューサーとして、Yahoo!知恵袋等の企画・設計・運用に従事。同時に1998年からインターネットの学術利用をテーマにしたメールマガジンACADEMIC RESOURCE GUIDE (ARG) (週刊、5000部)の編集・発行に従事。2009年、同誌を母体にアカデミック・リソース・ガイド株式会社を設立。図書館システムの高度化等に関する提言を図書館の外の立場から継続的に行っている。
http://www.ne.jp/asahi/coffee/house/ARG/

榎本康宏(えのもと・やすひろ)
1962年生まれ。有限会社 情報空間 代表取締役
愛知県インターネットサービスプロバイダ防犯連絡協議会(AISP)理事、愛知教育大学非常勤講師。地域密着型のISP三河インターネットサービス」の運営が主な業務。1988年豊橋技術科学大学大学院博士課程前期卒業。1988年〜1996年 NECマイコンテクノロジー株式会社に勤務。1996年 有限会社 情報空間を設立。

池山昭夫(いけやま・あきお)
1946年生まれ。1969年、立教大学理学部卒業。ヤマハ発動機にて長らく情報システムの企画・管理〜業務改革などに従事。
2001年ITコーディネータ協会のインストラクター。2003年(株)BIBを設立し主に中堅企業を対象にITの戦略的な活用を支援指導。得意分野はBSC(バランス・スコアーカード)。2010年一般社団法人「持続可能なモノづくり・人づくり支援協会」設立に参画。最近ある地方裁判所からの委嘱を受け専門委員(IT)を務めている。

開催概要
1.日時:2010年10月2日(土)14:00-16:30

2.場所:中京大学八事キャンパス 大会議室 (15号館1F)
http://www.chukyo-u.ac.jp/koho/gaiyo/map/n-map3.html

3.交通:最寄り駅:地下鉄鶴舞線名城線八事駅
http://maps.google.co.jp/maps?q=名古屋市昭和区八事本町101-2

4.プログラム:
 13:30 受付開始
 14:00 開始

5.参加費:無料

6.定員:100名

7.申し込み方法: libra@esd21.jp へ氏名、所属をお知らせください。(参加票などは発行しませんので、会場へ直接おこしください)

お問い合わせは、担当 ESD21 理事 鈴木常彦 libra@esd21.jp まで

4名のパネリストの顔触れをみると、私が一番、図書館に近いところにいるのだろう。ただ、同時に私の主たる仕事はウェブプロデュースでもあり、特定の立場から討論に参加するわけではない。

最後に図書館関係者に強く望みたい。

ぜひ、当日会場にお越しいただきたい。一人で心細ければ連れだって来てほしい。できれば、館長や管理職を連れ出そう。この問題に正面から向き合おうという図書館関係者と当日会場でお目にかかるよう願っている。