2005-01-28(Thu):

googleなどの検索エンジンを利用して集めた記事を切り貼りしてレポートを書き上げる学生が多いという話を、ここ数年、大学教員から聞くことが多い。先日(2005-01-14(Fri))、国文学研究資料館で行われた第2回資源共有化に関する研究集会「日本発!!文化情報の発信と共有」の2日目の催し「文化・情報資源の共有化」で同趣旨の発言をしたのだが、考えてみれば、この現象は学術情報を簡単に検索できるgoogle並に便利なツールがないから起きているのではないだろうか? 最近では学生向けに大学図書館がインターネットでの学術情報検索法を指導することが当たり前になりつつあり、そのようなガイダンスを正規の授業に組み込もうとする動きもあると聞く。それでもなおgoogleの「悪用?」がとどまるところをしらないのであれば、学生のモラル低下の問題として考えるのではなく、これは使いたいと学生が思えるような機能を備えた学術ポータルがないことを問題のおおもととしてとらえたほうがよいのではないだろうか。Google Scholarのような学術分野に特化したサービスの登場を思うと、危機感をどこに置くか、見誤ってはいないか、という危惧がある。
Google Scholar
http://scholar.google.com/