2006-02-18(Sat): 放送大学のラジオ教材のインターネット配信に期待する

放送大学がラジオ教材のインターネット配信を実験していたらしい。放送大学のサイトで、「実験終了のお知らせ」をみて初めて知った。なるほど、考えてみれば、放送大学のラジオ教材はインターネットでの配信に適したコンテンツだ。今回の実験の成果をいちはやくまとめ、内外に公開し、早速来年度からでもラジオ教材をインターネットで配信してほしい。実験では利用対象者は放送大学の在学生に限られていたうえ、データを保存できないストリーミング形式での配信だったようだ。だが、「大学教育の機会に対する広範な国民の要請にこたえる」という放送大学学園法第一条の精神に基づけば、放送大学への入学手続きの有無に関わらず、誰もがいつでもどこでも利用できるようにすべきだろう。先に挙げた放送大学学園法第一条は、実は全体ではこのような内容になっている。

「この法律は、放送大学の設置及び運営に関し必要な事項を定めることにより、大学教育の機会に対する広範な国民の要請にこたえるとともに、大学教育のための放送の普及発達を図ることを目的とする」(第一条 目的)。

この条文を含め放送大学学園法を厳密に解釈していくと、昨今話題の放送と通信の融合という論点に行き着きつくのだろう。放送によって成り立つ放送大学が通信事業に乗り出せるのか、という議論が始まることだろう。だが、放送大学学園法においてもっとも重要な点は、冒頭の「大学教育の機会に対する広範な国民の要請にこたえる」だろう。立法の意図と建学の精神を見定め、オープンな形でいちはやく教材のインターネット配信が始まることを期待したい。

・ラジオ教材のインターネット配信実験終了のお知らせ
http://www.u-air.ac.jp/hp/info/info180125_01.html
・ラジオ教材のインターネット配信実験(予定)のお知らせ
http://www.u-air.ac.jp/hp/info/info170801_01.html
・ラジオ教材のインターネット配信実験について(訂正と追加情報)
http://www.u-air.ac.jp/hp/info/info171003_01.html
放送大学
http://www.u-air.ac.jp/