2006-12-22(Fri): 公共図書館と企業のコラボレーション

すでに一月前の話だが、埼玉県立図書館が復刊ドットコムと連携して始めた巡回展「復刊が望まれている名著たち」は、すばらしい企画だ。念のため記しておくと、復刊ドットコムは絶版、品切れの本に対する復刊要望を集め、出版社や著者に対して復刊の働きかけを行う企業。今回の企画展では、復刊ドットコムに100票以上の復刊要望が寄せられた本のうち、埼玉県立図書館が所蔵する本を展示したという。公共という枠に自らとらわれてしまい、何もできない図書館もあるなか、実に意欲的な試みだ。実現にこぎつけた関係者の努力に敬意を表したい。
さて、今回はこの展示の開催で十分な成果と思うが、せっかくのコラボレーションである。連携をより意味のあるものとするためには、埼玉県立図書館の蔵書検索(OPAC)から復刊ドットコムにリンクを設けることが必要だろう。絶版本の書誌情報から復刊ドットコムに要望を出すというリンクをぜひつけてほしい。ハードルは高いだろうが、そうすることが図書館を起点に知りたいことの答えを探し求める人々のニーズを満たすはずだ。

・巡回展「復刊が望まれている名著たち」
http://www.lib.pref.saitama.jp/stplib_doc/fukkan/fukkan.html
・埼玉県立図書館
http://www.lib.pref.saitama.jp/
復刊ドットコム蔵書フェア(復刊ドットコムblog、2006-11-08)
http://blog.book-ing.co.jp/message/2006/11/post_d96e.html
・図書館と復刊ドットコムのコラボ(Copy & Copyright Diary、2006-11-07
http://d.hatena.ne.jp/copyright/20061107