宇宙航空研究開発機構(JAXA)、「はやぶさ」サイエンスデータアーカイブを公開(2007-04-24)

宇宙航空研究開発機構JAXA)が「はやぶさ」サイエンスデータアーカイブを公開した(2007-04-24)。「はやぶさ」は2003年5月に打ち上げられた小惑星探査機で、2005年9月には小惑星イトカワに到達し、様々な観測や小惑星への接触を行ったことで知られている。今回公開されたのは、この「はやぶさ」が搭載する4つの科学観測機器−可視分光撮像カメラ(AMICA)、レーザー高度計(LIDAR)、近赤外分光器(NIRS)、蛍光X線スペクトロメータ(XRS)−によって取得した全データで、ほかにも「はやぶさ」の位置、姿勢データや、小惑星イトカワの詳細な形状モデルの数値データも含まれている。
サイトが英語のみでつくられているのは残念だが、プレスリリース「「はやぶさ」の取得したサイエンスデータアーカイブの公開について」(宇宙航空研究開発機構、2007-04-24)で、

なお、これらのデータに関しましては、研究用として公開するものとなります。そのため、世界の研究者からのアクセスを考慮し、このウェブサイトは英文になっています。ご了承ください。

と、その理由を説明している点は好感が持てる。とはいえ、「はやぶさ」による探査活動、特に小惑星イトカワとの接触は広く関心を集めたことを思うと、日本語でのデータ提供をぜひ検討してほしい。データアーカイブすべてを日本語化することが難しいとしても、主要なデータを日本語で解説するといったことはできるだろう。科学への理解促進や、宇宙開発への支持拡大を考えるならば、必要かつリターンを期待できる投資であるはずだ。

・「はやぶさ」サイエンスデータアーカイブ
http://hayabusa.sci.isas.jaxa.jp/
・「「はやぶさ」の取得したサイエンスデータアーカイブの公開について」(宇宙航空研究開発機構、2007-04-24)
http://www.jaxa.jp/press/2007/04/20070424_hayabusa_j.html
宇宙航空研究開発機構JAXA
http://www.jaxa.jp/