2007-10-12(Fri): 授賞・表彰に取り組もう(2)

・「授賞・表彰に取り組もう」(編集日誌、2007-10-08)
http://d.hatena.ne.jp/arg/20071008/1191851784

の続き。

私立大学図書館協会
http://www.jaspul.org/

が、

・「2007年度協会賞受賞候補者の推薦について(依頼)」【PDF】
http://www.jaspul.org/kyokaisho/kyokaishoboshu071011.pdf

を出している。

昨年度までと一部ルールが変更されたようで、「過去3年以内に発表された研究・調査業績(インターネット上に公表されたものを含む。)又はその年度までに行われた経営管理の業績もしくは本協会活動への貢献」が対象となっている。

そして、選考方法だが、「所属図書館長又は他の加盟館の図書館長」からの推薦に基づき、選考という形式をとっている。推薦受付期間は2007年10月10日から2008年1月31日。私立大学でも図書館長を教員が兼任する大学が多く、図書館長が半ば名誉職化しているところも多いだろう。また、大学職員である図書館職員と大学教員である図書館長とでは職制ラインも異なり、図書館長が図書館員の実際の仕事ぶりを把握・評価することは難しいのではないか。これでは推薦がそれほど集まりにくいようにも思う。とはいえ、そういう場においてこそ事務方の実質的No.1である事務長職などを務める図書館員の上司としての能力と見識が問われるところでもあるが……。

さて、2007年に絞って、ACADEMIC RESOURCE GUIDE(ARG)の記事から私立大学図書館のウェブでの業績を探ってみた。おおよそ以下の各大学図書館が推薦に値するのだろうか。

これだけをみると、「Googleブック検索」図書館プロジェクトへの参加という大事業を発表した慶應義塾大学図書館が有力候補だろうか。慶應義塾大学図書館は同時期に福澤著作コレクションの公開も実現している。その他、「経済思想家の手稿と自筆書簡」を公開した関西学院大学図書館や、「梅謙次郎文書」を公開した法政大学図書館の業績も光る。こうした華やさはないものの、「新法・改正法解説記事書誌情報検索データベース(R-LINE)」を公開した龍谷大学図書館の仕事も素晴らしい。だが、個人的には国士舘大学附属図書館の図書館員による「図書館おばさんTのつれづれ日記」のような仕事にこそ脚光をあててほしいとも思う。

ともあれ、推薦に参加できない立場からは、ぜひ多くの図書館長に自薦・他薦に積極的に取り組んでほしい。そして、図書館員には自薦・他薦に取り組むように図書館長や事務長を動かしてほしい。