2007-12-28(Fri): 図書館系ブログのこれまでを記憶ベースで振り返る

・「図書館系ブロガーの皆さん、御協力お願いしますm(_ _)m」(かたつむりは電子図書館の夢をみるか、2007-12-26)
http://d.hatena.ne.jp/min2-fly/20071226/1198632746

あまり力になれそうにないのだが、自分の記憶や印象としては、現在の図書館系ブログの隆盛の源流には、

・図書館日記(長谷川豊祐さん)
http://www2d.biglobe.ne.jp/~st886ngw/diary/diary.htm
・高屋敷の十字路(吉田惠吉さん)
http://www.fitweb.or.jp/~taka/

があるような気がする。この2つはブログではないが、名前を明かした大学図書館員が相当な頻度で情報を発信するというスタイルの最初ではないだろうか。いわゆる日記サイトやテキストサイトといえるかは微妙だが、私自身にとっては常にウオッチする対象だった。

その後は

・「図書館系ブログの歴史についてほんの少し知っていること、それについて今思うこと」(簡単な日記、2007-12-26)
http://kamata.lib.teu.ac.jp/~tanabe/diary/20071226.html

にあるように、慶應義塾大学の大学院生だった三根慎二さんによる

・Liblog JAPAN
http://mwr.mediacom.keio.ac.jp/~mine99/blogs/

を熱心にみていた。Liblog JAPANの過去ログをみると、日本語で記事が書かれるようになった2003年9月以降のことだろう。また、図書館系にひとくくりにはできないだろうが、坂口貴弘さんが2004年7月17日に開設した

・Daily Searchivist
http://d.hatena.ne.jp/searchivist/

の存在も大きかった。坂口さんには開設の数ヶ月後に執筆依頼をして、以下の記事を書いてもらっている。

・坂口貴弘「アーカイブの2004年をふりかえる」(本誌第203号、2005-01-07)
http://blog.mag2.com/m/log/0000005669/105013573.html

ちなみにACADEMIC RESOURCE GUIDE(ARG)がブログを使い出したのは、2004年9月5日。バックナンバーをみるとわかるように、2004年は非常に忙しくメールマガジン版の発行が3ヶ月中断したことがあった。

・ACADEMIC RESOURCE GUIDE(ARG)のバックナンバー
http://www.ne.jp/asahi/coffee/house/ARG/b-number.html

その状況を打開しようと、編集上のメモを先行してブログで公開することにしたのだと思う。

だいたい、こんなところだろうか。

思うに、図書館系ブログは当初はニュースサイトとして活用され、その後、徐々に現在のような一種のコミュニティーとして機能するようになったのではないか。他のジャンルがどうなのか不案内だが、あるいは図書館系に独特な発展形態なのかもしれない。

また、慶應義塾大学から筑波大学へと学生・院生による発信の中心が明らかに移動しているのも興味深い。図書館情報大学筑波大学と合併したのが2002年10月、完全に閉学したのが2004年3月だが、単科大学から総合大学への転換がブログでの発信に影響しているのだろうか。あるいは失礼な言い方ではあるが、娯楽と誘惑が限られている筑波大学には学生や院生がブログに熱心になる地の利があるのだろうか。こういった疑問は尽きない。