2008-07-13(Sun): ARGカフェへの感想と反響(1)

あえて、(1)とナンバリングし、次があるものという期待を示してみる。

さて、

2008-07-12(Sat):
第1回ARGカフェ「学術ウェブの10年を振り返る−ARGの10年と重ね合わせて」(岡本真)+ライトニングトーク
(於・東京都/THE SPACE OF AKIBA3021)
http://d.hatena.ne.jp/arg/20080629/1214751618

について、ライトニングトーク登壇者を中心に参加者による記事が書かれている。目についた限りで記事を紹介。

まずは、ライトニングトーク登壇者の方々。

ずいぶん久しぶりにお目にかかった永崎研宣さん。

人前で話すのがずいぶんうまくなったのだなと感心。

・近況(2008-07-12〜2008-07-13)
http://philosophy.onweb.to/links/henkou.html

永崎さんは10年前の私を知る一人だけにうれしい言葉。

當山日出夫さんのこの言葉もうれしい。

これまで、いろんな学会・研究会など(自分の専門である日本語学の学会や、コンピュータ関係の学会)に参加してきた。だが、これほど充実した内容のものははじめてである。たしかに、すばらしい研究発表や講演などには多く接してきた。しかし、その研究会や質疑をふくめて、全体の内容の凝縮されたあつみ、という点では、ARGカフェは、すばらしい。

・「ARGカフェ:リアルの信頼性とネットコミュニティ」(やまもも書斎記、2008-07-13)
http://yamamomo.asablo.jp/blog/2008/07/13/3625556

最近イベンターと化しつつある自分としては光栄な言葉。「ARGカフェを成功させた最大の要因」に関する當山さんの分析が興味深い。

・「オフ会をめぐる妄想−あなたが読んでいるメルマガ/ブログはこんな人も読んでいます」(編集日誌、2008-02-03)
http://d.hatena.ne.jp/arg/20080204/1202054732

で考えたことを自分でももう少し掘り下げて考えていってみよう。

三中信宏さんからは、

業界もバックグラウンドもぜんぜんちがう演者たちのショートトークを聴くのはダレることもなく、意外にいいものだと感心した。

・「猛暑日の昼下りにARGカフェで高座」(dagboek、2008-07-12)
http://cse.niaes.affrc.go.jp/minaka/diary2008-07.html##12

との感想をいただく。初めての試みだったが、確かにうまくいったと思う。第2回ARGカフェの形式はまだ検討中だが、ライトニングトークはもう少し続けてみたい。なお、三中さんの日誌には三中さんが話した

・「学術系メーリングリストのライフステージ−〈EVOLVE〉15年の軌跡から」

の内容がまとめられている。

赤間道夫さんは他の10名のライトニングトークの内容をコンパクトにまとめてくれている。

・「第1回ARGカフェ」(akamac book review、2008-07-12)
http://d.hatena.ne.jp/akamac/20080712/1215876683

「ARGと市民的専門家」と題したご自身のライトニングトークについても

評者はあえてARG(というか岡本さん)をネット社会のもつ一側面(第三者の審級の不在)に位置づけてみて、アカデミズム内ではないことにかえって将来の可能性があるのではないかと問題提起をしてみたかった。ARGが目指す方向とどこかで接点があればとの希望を込めてのことだった。

とまとめていただいている。提起していただいた事柄はARGの未来を考える上でしっかりと踏まえていきたい。

懇親会ではあまりまとまって話す時間がなかったが、

懇親会(HUB秋葉原店)では評者の話した「市民的専門家」に興味をもったという方と話すこともできた。

という。これはうれしい。ライトニングトーク(と懇親会の組み合わせ)のねらいがうまく機能したようだ。

江上敏哲さんもライトニングトーク方式について語ってくれている。

そしてこのイベントのノリというか思想自体、もっと広まったらいいと思うよ。
公的カテゴリー自体はそれぞれぜんぜんちがうんだけども、なんとなく似通ったトピックに親和性を感じてる人らが、わっさりと集まって、なんとなく(=負荷の少ない方法で)プレゼンしあい、ディスカッションを交わすというのは、刺激とか身構える感じというよりはむしろ、思考のコリがほぐれるリラクゼーションな感じがするので、こんなんは、みんなで容赦なくパクりましょうよね、ていう。

・「秋葉原のカフェでトーク」(egamiday3、2008-07-13)
http://egamiday3.seesaa.net/article/102804206.html

「なんとなく(=負荷の少ない方法で)」「思考のコリがほぐれるリラクゼーションな感じ」という指摘になるほどとうなずく。今後ライトニングトークを説明する際に使わせてもらおう。

三輪佳子さんからは本当にうれし一言。

お引き受けしてよかったです。

・「みわちゃんの「猫屋敷電脳日記」 - ARGカフェ(第一回)」(みわちゃんの「猫屋敷電脳日記」、2008-07-12)
http://d.hatena.ne.jp/neko-yashiki/20080712#p1

登壇者からの声として、なによりもうれしいものの一つ。

佐藤翔さんからは重要な指摘。

2次会は当初は「なぜこんな狭いところで…?」と思いましたが、自分が飲みたいものをその都度バーカウンターに注文して自分で金を払う形式だったので会計がすこぶる楽でしたし、話もかえって弾みやすかったかも知れません(もちろん食事も酒も美味しかったのでプライベートでも使いたい感じでした)。

・「ARGカフェに行ってきたよ!」(かたつむりは電子図書館の夢をみるか、2008-07-13)
http://d.hatena.ne.jp/min2-fly/20080713/1215939359

キャッシュオンデリバリー式のアイリッシュパブが好評でよかった。過去2回開催しているACADEMIC RESOURCE GUIDE(ARG)オフ会@京都でも同じ形式をとっている。

・「ACADEMIC RESOURCE GUIDE(ARG)オフ会@京都を開催」(編集日誌、2008-02-21)
http://d.hatena.ne.jp/arg/20080224/1203815541
・「第2回ACADEMIC RESOURCE GUIDE(ARG)オフ会@京都を開催」(編集日誌、2008-05-23)
http://d.hatena.ne.jp/arg/20080525/1211726805

佐藤さんも書いているように会計が楽であることとに加えて、飲む量による不公平感を生まない明朗さがあること、そしてお代りを買いに席を立つ際に話す相手の入れ替えが自然と行われることも良さだと思う。筑波大学でも最近着任したギネスのエキスパートを囲んでぜひ実現してほしい。

牛山素行さんからは、

実は、主催者の岡本さんを含めて、全員「初めてお会いする人」でした。「ネット上でしかお会いしたことにない人」と会う機会は珍しくはないのですが、ここまで「完全に知らない人ばかりというのは、20年近く前に初めてパソコン通信のオフに出たとき以来かもしれません。それだけ新鮮、かつ、本当におもしろいひとときでした。

・「ARGカフェに出席」(豪雨災害と防災情報を研究するdisaster-i.net別館、2008-07-13)
http://disaster-i.cocolog-nifty.com/blog/2008/07/arg_05d1.html

との感想をいただいた。必ず一度お目にかかりたい方のお一人だったのが牛山さん。唯一心残りは先日訪れた小樽でみた手宮線の話ができなかったこと。

そして、参加者の方々。

・「ARGカフェに行ってきました。」(Sweet Candy はてなダイアリー版、2008-07-13)
http://d.hatena.ne.jp/haruka-izumi/20080713/1215886523
・「ARGカフェ参加」(まさおのChangeLogメモ、2008-07-13)
http://masao.jpn.org/d/2008-07-13.html#2008-07-13-1
・「ARGとの来歴」(まさおのChangeLogメモ、2008-07-13)
http://masao.jpn.org/d/2008-07-13.html#2008-07-13-2
・「東京国際ブックフェア&ARGカフェ」(図書館雑記&日記兼用、2008-07-13)
http://blog.livedoor.jp/lib110ka/archives/51681828.html
・「ARGカフェに行ってきたよ。」(レファ協ほめまくり、2008-07-13)
http://d.hatena.ne.jp/nachume/20080713/1215958725

様々な観点で感想が語られているが、10年前は何をしていた?という話題が広がりをみせているのが印象的。この「○○があった何年前に自分は○○をしていた」というのは、インターネットのサービスとしてつくってみたいものだ。こういうとき、エンジニアリングの技術が自分にないことを残念に思う。

さて、赤間さん同様、「Traveling LIBRARIAN−旅する図書館屋」でもライトニングトークの内容をまとめてくれているが、最後の指摘は重要。

一通り話を伺って、ポイントになるのかなと思ったは、

  • インターネットにおける学術情報に対する評価の仕組み

だと思う。ここのところを変えないと、インターネットによる個人の学術情報発信(敢えて過激な言い方をすると)研究者の中でも「好事家」、或いは一般人の中でも「自称専門家」の枠を出るものにはならないのではないだろうか?

・「ARGカフェ・レポート」(Traveling LIBRARIAN−旅する図書館屋、2008-07-13)
http://d.hatena.ne.jp/yashimaru/20080713/p3

自分自身も評価の問題の重要性を感じつつ、実はここ数年考えが変わってきている。ARGをプラットフォームにする、という将来展開を考えるようになったのも、この考え方の変化が大きく影響している。変化といっても転換というよりは展開といったほうがふさわしいだろうが、その内容は実際のモノを通して伝えていきたいと思っている。

・「第1回ARGカフェを開催」(編集日誌、2008-07-12)
http://d.hatena.ne.jp/arg/20080713/1215960266