2009-04-10(Fri): 続・最近の気づき−お茶の水女子大学附属図書館サイトに掲げられた言葉

少し前に、

・「最近の気づき−茨城大学図書館サイトに掲げられた言葉」(編集日誌、2009-02-23)
http://d.hatena.ne.jp/arg/20090227/1235691064

の中でお茶の水女子大学附属図書館のサイトにせっかくの理念が掲げられていないのはもったいないと記したのだが、早速同図書館の茂出木理子さんからコメントをいただき、以下のようなやりとりがあった。

茂出木理子@お茶大茂出木理子@お茶大 2009/02/27 22:29 お茶の水女子大学附属図書館のことを取り上げていただきありがとうございます。
HPのメニューからひとつクリックしていただく必要はあるのですが、理念は、「図書館の理念と活動報告(http://www.lib.ocha.ac.jp/rinen.html)」に示しています。

arg 2009/03/16 15:40 遅くなりました。コメントありがとうございます。>茂出木理子@お茶大さん

あ、すみません、そうですね。
オフラインでは図書館の玄関にあるのがすごくいいので、オンラインでも玄関口に置くのはどうでしょうか?
http://www.lib.ocha.ac.jp/images/top/top-pic_blog_off.jpg
この画像のところとか。

http://d.hatena.ne.jp/arg/20090227/1235691064#c

screenshot

このやりとりがきっかけではなく、もともとお茶の水女子大学附属図書館の内部でそういう動きがあったのだろうと思うが、今日お茶の水女子大学附属図書館のサイトのトップページに、同館の理念である

お茶の水女子大学附属図書館は、時間と空間を超える知的交流の場であり、
次世代の知を創造し発信する学術情報基盤として機能する。

が掲げられた。

お茶の水女子大学附属図書館
http://www.lib.ocha.ac.jp/

これは心から拍手したい。

ちなみに、画像は次のように変わっている。

・以前の画像
http://www.lib.ocha.ac.jp/images/top/top-pic_blog_off.jpg
・現在の画像
http://www.lib.ocha.ac.jp/images/top/top-pic_rinen1_off.jpg

なお、この件について、お茶の水女子大学附属図書館LiSA活動日誌に茂出木さんによる記事がある。

・「「理念」は上品かつ自信を持って」(お茶の水女子大学附属図書館LiSA活動日誌、2009-04-10
http://ochadailisa.blog32.fc2.com/blog-entry-212.html

この記事の中で特にうなずいたのが、

「理念」の下にこのLiSAブログリンクが出てる組み合わせを、不思議に思われる方もいるかもしれません。
でも、理念とLiSAブログに記している日々の活動は離れがたい表裏一体のものだと、私たちは確信してます。

ショートケーキにはイチゴが不可欠のように、あんパンには桜の塩漬けが欠かせないように。
理念には日々の活動がセットにならなきゃいけないんです。

・「「理念」は上品かつ自信を持って」(お茶の水女子大学附属図書館LiSA活動日誌、2009-04-10
http://ochadailisa.blog32.fc2.com/blog-entry-212.html

という箇所。

おそらく、この考えがあればこそ、

・図書館の理念と活動報告
http://www.lib.ocha.ac.jp/rinen.html

このページも理念と活動報告がセットになっているのだろう。

さて、傍からの勝手な繰り言で申し訳ないのだが、もう一つ、二つ欲をいえば、トップページに掲げた理念の箇所をクリックすると、

・図書館の理念と活動報告
http://www.lib.ocha.ac.jp/rinen.html

に移動するようなリンクがあると、よりよいのではないだろうか。そして、

・図書館の理念と活動報告
http://www.lib.ocha.ac.jp/rinen.html

には、お茶の水女子大学附属図書館の活動が最も躍動的に伝えられている

お茶の水女子大学附属図書館LiSA活動日誌
http://ochadailisa.blog32.fc2.com/

へのリンクがあると、なおいっそうよいのではないだろうか。

・「附属図書館の理念を玄関に掲額しました。」(お茶の水女子大学附属図書館、2009-03-26)
http://www.lib.ocha.ac.jp/topics/2008/rinen_080326.html

ところで、

・「平成20年度の図書・情報チーム研修会を計15回実施しました。」(お茶の水女子大学附属図書館、2009-03-30)
http://www.lib.ocha.ac.jp/topics/2009/kenshuH20.html

が目にとまったのであわせて紹介しておきたい。

大学図書館に限らず、図書館業界は非常に研修熱心という印象を強く持つ。実際、イベントカレンダーを更新していても思うのだが、対外的に情報が公開されている研修事業の数だけでも相当なものだ。だが、開催の事実はあまり積極的に広報されていない。ここで言っているのは、集客のための広報ということではなく、まさに活動報告としての広報ということだ。

お茶の水女子大学附属図書館のように利用者にもわかるように広報することで、図書館やライブラリアンが日々のサービス提供のためにどのような努力をしているかが伝わっていく。そして、研修を行っているという事実を公にすればするほど、自分たちのサービスに対して言い訳しにくくなる。いわば自らに高いハードルを課すことになるわけだが、そうすることでよりいっそうスキルアップが図られていくというサイクルにつながっていく。緊張感は高まるだろうが、それを乗り越えてこそのプロフェッショナルというもの。なるほど、お茶の水女子大学附属図書館のレベルは高いわけだと納得する。

ちなみに、この種の研修の講師にお招きいただくことが多い身としては、こうやって内部研修の情報をウェブで出していただくとは非常にありがたい。対外的に公開されている情報があれば、自分の実績としてアピールできるようになるからだ。逆にウェブに情報が出ていないと、講師の側としてはいささか残念。研修会を企画する方には、ぜひ意識してほしい。