2009-06-01(Mon): 英国旅行4日目−Liverpool Central Library

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この日は早朝に出て、

・National Rail
http://www.nationalrail.co.uk/

のEuston駅へ。一路、リバプールへ、というつもりだったが、定刻10分前になっても乗車予定の列車の入線ホームが表示されない……。これはまずいかもしれないと思っていたら、やはり列車に遅れが出ている模様。

三戸祐子さんの名著『定刻発車−日本の鉄道はなぜ世界で最も正確なのか?』を思い出しながら、旅に不測の事態はつきものと冷静になる。

定刻発車―日本の鉄道はなぜ世界で最も正確なのか? (新潮文庫)
三戸祐子著『定刻発車−日本の鉄道はなぜ世界で最も正確なのか?』(新潮文庫、2005年、620円)
4101183414
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4101183414/arg-22/
三戸祐子ホームページ
http://club.pep.ne.jp/~mito.yuko/

と、出だしからのつまずきはあったものの、とにかく目的地のリバプールに着き、

・Liverpool Central Library
http://www.liverpool.gov.uk/Leisure_and_culture/Libraries/

の見学もできた。以下、写真を中心に気づいた点を記しておこう。

まずは所在地がすばらしい。市の中心部に博物館や美術館と挟まれる形で設けられている。

全体的には、いかにも英国風な建築が立ち並び、

図書館に向かって左手に博物館が、

同じく向かって右手に美術館がある。

博物館と美術館に比べると、どうしても小さく見えるが博物館の建物の左翼を使う形で図書館がある。

入口を入ってすぐ右手には、

「Our Performance 2007-8」という経営目標とその結果が貼り出されている。

決して広くはない館内だが、

キッズコーナーから、一般の書架、レファレンスコーナーまで幅広く取りそろえられている。

やはり、市の行政の一環という側面があるからだろう。各分野でのリバプール市の行政情報にアクセスできる端末や、行政へのご意見コーナーが設置されている。

さて、旅先での図書館の存在意義の一つとしてありがたいのが、インターネット接続を提供してくれることだ。ここでは、無線LANによる無料アクセスと電源が提供されている。これはとにかく旅行者にとってはありがたい。時折述べている図書館による観光支援の一つのゴールは、モバイルでのパソコンやインターネットの利用者に、無料アクセスポイントとして認知されることではないだろうか。

ちなみにインターネットコーナーでは、飲食が自由になっており、自動販売機で飲み物と軽食を売っている。

最後に気に入ったポイントを2つ紹介しておきたい。

いわゆるマルチメディアコーナーだが、新着資料の紹介を兼ねて、DVD販促用のスタンドが置かれている。日本の公共図書館では、営利事業者を遇するやり方として批判を浴びそうだ。ただ、図書館が資料を代行販売してもよいと考える自分としては、このような双方の利害が一致するやり方には学ぶところがあると思う。

もう一つは書籍の紹介コーナーに掲げられたこの言葉。

"you are what you READ"

言葉の力は大きい。あまり道徳的・訓戒的にならない範囲で、このような取り組みを日本でももっと見てみたい。