2009-06-18(Thu): 高松市図書館中央図書館を見学

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人工知能学会の全国大会の2日目ではあるが、個人的な事情を優先して、

高松市図書館中央図書館
http://library.city.takamatsu.kagawa.jp/
香川大学附属図書館
http://www.lib.kagawa-u.ac.jp/

に行ってみた。ここでは高松市図書館中央図書館について紹介しておきたい。所在地は香川大学の本部キャンパスのお隣。高松市図書館は昨年の日本図書館協会中堅職員ステップアップ研修(2)を受講してくださった石原敏滋さんの当時の勤務館という認識しか持っていなかったのだが、現地に到着して、まず外観に圧倒された。

なんでも、サンクリスタル高松という建物で、図書館だけでなく、菊池寛記念館や高松市歴史資料館が同居しているという。

サンクリスタル高松
http://www.city.takamatsu.kagawa.jp/2865.html
高松市図書館中央図書館
http://library.city.takamatsu.kagawa.jp/
菊池寛記念館
http://www.city.takamatsu.kagawa.jp/646.html
高松市歴史資料館
http://www.city.takamatsu.kagawa.jp/643.html


三館複合施設は、地域文化や情報拠点として町のシンボルとなるように、開放的で明るいイメージとするため、外観をシースルーのガラス曲面とアルミで構成している。また、外部と内部の空間に一体感を持たせた公共空間とするため、内部のエントランスホールを4層吹き抜けとしている。

高松市 都市整備部 建築課 - サンクリスタル高松
http://www.city.takamatsu.kagawa.jp/2865.html

と言うだけあって、素敵な内装。

以下、気づいた範囲を中心に。

情報の宝庫である出版PR誌だけを集めた雑誌棚がある。これはいい。特に結局は東京中心の出版産業であるだけに、これは役に立つだろう。

・「出版PR誌は情報の宝庫」(編集日誌、2007-11-20)
http://d.hatena.ne.jp/arg/20071203/1196614091

話は前後するが、図書館の入口には大量にロッカーが設置されている。特に貸出サービスの利用者は原則的に荷物をこのロッカーに預けなくてはいけない。ロッカーの利用料は戻ってくる方式。写真にあるように、なぜロッカーの導入なのか、その理由を説明している点は素晴らしい。そして、館内での本の持ち運び用にカゴがある。

折しも高松市図書館の設立60周年だったらしく、「高松市図書館のあつみ−開設60周年」展が開かれていた。

図書館の発展史を思うと、部外者ですら感慨深く、同時に図書館サイトでもぜひ公開してほしいと思ってしまう。

特にカード式目録や貸出カードがすでに歴史の一部として展示されている様には、私のような30代中盤の人間ですら感慨を覚える。

図書館の上の階に入っている菊地寛記念館が有料なのは残念だが、やむをえないことなのだろう。

さて、特筆すべきは、レストラン&カフェが併設されていることだ。

しかも、入っている事業者が凄い。

こだわりプリン 「トリノスの卵プリン」が、2005年10月かがわ県産品コンクールにて優秀賞を受賞しました。

・エッグ・カフェ トリノス - トリノスの卵プリン 優秀賞受賞<
http://www.torinos.co.jp/pudding.html

というエッグ・カフェ トリノスである。

実際に食したみたが、本当においしい。過去に味わった図書館のカフェやレストランの中でも随一と言っていいほどだ。

店内の雰囲気も良く、実際、香川大学生と思われる女子学生がおしゃべりに興じて、読書に夢中になっていた。

実際の図書館運営はカフェやレストランの雰囲気だけで語れるものではないのだろうが、居心地のいい雰囲気は非常に印象的。なかなかこれほど居心地のいい図書館は日本にはないのではないだろうか。

非常に満足度の高い図書館だったが、あえて残念な点を上がれば、複合施設であることも含めて、これほど魅力的な図書館であることがサイト上ではわかりにくいことだ。この点は今後の改善を期待したい。