2009-09-14(Mon): 新潟市立中央図書館と新潟市立豊栄図書館を見学

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新潟滞在3日目。

・「日本社会情報学会(JSIS & JASI)合同研究大会で泉田裕彦さん(新潟県知事)の講演を聴講し、新潟県立図書館を訪問」(編集日誌、2009-09-12)
http://d.hatena.ne.jp/arg/20090915/1253007333
・「日本社会情報学会(JSIS & JASI)合同研究大会でコメンテーターを務め、新潟市立中央図書館を突撃見学し、サイエンスカフェにいがたで登壇」(編集日誌、2009-09-13)
http://d.hatena.ne.jp/arg/20090915/1253025189

今日はホテルのレンタルサイクルを使って、新潟市内を東西南北に疾走した後、自治体合併によって新潟市立豊栄図書館となった旧・豊栄市立図書館を見学。

しかし、その前に昨日見学した新潟市立中央図書館について記しておこう。


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新潟市立中央図書館
http://www.niigatacitylib.jp/

それほど鮮烈な印象を受けるということはなかったが、幾つか感心した点を記しておきたい。

一つはコピーコーナーに囲いがあること。

コピーをとっている側も、周囲にいる側も、案外周囲が気になることがある。この囲いの設置は参考にしたい。

2つ目。書架をぜいたくに使い、本の面を見せる展示の仕方が目についた。角度にもう少し工夫の余地があると思うが、書店風の棚作りという印象を与えている。ちなみに、書店と違うのは、原則的に同じ本が何冊もあるわけではないので、棚の奥のほうに本が置かれている印象を与えてしまっているのだろう。ここは改善できる点かもしれない。

館内はそれほど広いわけではないように思うが、子ども向けコーナーにある読み聞かせに適したテーブルとイスのセットや、中庭にある読書コーナー、個室として利用できる勉強部屋など、図書館で読み、学ぶための環境も整えられている。

さて、ここから月曜日の話。まずは、前から行ってみたかった市民映画館のシネ・ウインドをのぞいてみた。このような活動が成り立つ新潟の地域文化は興味深い。

・シネ・ウインド
http://www.wingz.co.jp/cinewind/

続いて、萬代橋を渡り、新潟国際情報大学を横目に見て、白山神社・白山公園で忠犬タマ公の像を眺める。


・新潟国際情報大学
http://www.nuis.ac.jp/pub/
白山神社
http://www.niigatahakusanjinja.or.jp/
・白山公園
http://www.city.niigata.jp/info/kouen/hakusan-koen.htm
・忠犬タマ公物語
http://www.city.gosen.niigata.jp/7/126/000329.html

さらに、水島新司漫画ストリートを抜けて、

日本海へ。沖に佐渡島が見えることに感動。


市内巡りでは、最後に港周辺の朱鷺メッセ(新潟コンベンションセンター)や新潟県立歴史博物館を眺めて、新潟駅へ。

朱鷺メッセ(新潟コンベンションセンター
http://www.tokimesse.com/
新潟県立歴史博物館
http://www.nbz.or.jp/jp/

しかし、今回はほとんど事前調査なしに新潟を訪れたのだが、會津八一荻野久作と新潟は本当に様々な人材を輩出していること、そのことが街を歩いているだけで実感されることが実におもしろい。

會津八一記念館
http://www.aizuyaichi.or.jp/
新潟市名誉市民 荻野久作博士
http://www.lib.niigata-u.ac.jp/Bunkan/ogino1.html

次の目的地である新潟市立豊栄図書館は、さすがに自転車では遠いので、新潟駅からJR東日本白新線に乗り、豊栄駅で下車し、図書館まで歩く。


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新潟市立豊栄図書館
http://www.library.ne.jp/toyosaka/

ここは、建築家・安藤忠雄さんの作品。

安藤忠雄
http://www.tadao-ando.com/

安藤文庫も設けられている。

新潟県立図書館、新潟市立中央図書館と同様、観光ガイドに掲載されていた。




特徴的な外観が素敵だが、中をみると本棚の配置が難しく、使いにくい部分もありそうと感じる。ただ、個人の書斎感覚でとらえると、決して悪いものでもない。



特徴的なのは本棚の構造。ブロック型に区切った、まさに書斎風のつくりになっている。


読書や勉強するための環境も整っている。


周囲に土塁を張り巡らせたような構造を生かして、日陰がある屋外読書室もある。

子ども向けの環境も充実しており、読み聞かせのための「おはなしのへや」が一つの部屋として設けられていた。

2階の一部はAV資料類が集まっており、半個室風の視聴ブースと、日を浴びつつのんびりと音楽を楽しめそうな椅子がある。

幾つか気づいた点を記しておこう。

比較的新しい建物ということもあり、パソコンを持ち込んでの学習を考えて電源の提供を行っている。そして、これは新潟県立図書館もそうだったが、パソコンを使って勉強するエリアと読書をするエリアとを空間的に離してあった点がいい。


また、これはおそらく創建当時からそのままなのだと思うが、木目を生かした内装にあわせた時計は悪くない。これが普通の業務用の時計であれば、雰囲気を台無しにする無粋さだ。

そして、事務室の入口付近に同館が受けた表彰状が飾ってある。事務室内に鎮座させるより、こうやって利用者の目に触れるところに出したほうが、地域住民の誇りにもつながるだろう。

最後は入口にある喫茶店「喫茶来」でコーヒーを一杯。

比較的静かな図書館を出て、こちらに入ったところ、結構大きな音で徳永英明のVOCALISTシリーズをかけていた。一瞬その落差に驚いたが、徐々に心地よくなってくる。見事な選曲と空間づくりに脱帽しつつ、新潟市内に戻り、そのまま帰京。

VOCALIST 2 VOCALIST3 VOCALIST (通常盤)