2010-03-26(Fri): 北米ツアー10日目−ニューヨークに戻り、The Library Hotelに宿泊し、The Morgan Library & Museumを見学

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朝、フィラデルフィア市内を発ち、空港へ。ニューヨークまで1時間程度の短い空の旅のつもりだったのだが、さすがアメリカである。予定の時刻になっていざ搭乗という段になって、理由はわからないが、少なくとも3時間は遅延するという。あわてて、次の便に振り替えたものの、今度は乗るべき飛行機がそもそもフィラデルフィアに着いていない。ほとほといやになって、いっそAMTRAKに変えようかとも思ったのだが、離陸直前のプロペラ機に空きがあり、それにまさに飛び乗った。ちなみに、そこで一安心とはいかず、離陸直前にしばらく離陸を見合わせる旨のアナウンスがあった際には、さすがに機内からブーイングが飛んでいた。ともあれ、予定より遅れてニューヨークに戻ってきた。

今日の最大のポイントは、

・「仙台にライブラリーホテルを発見」(編集日誌、2009-05-17)
http://d.hatena.ne.jp/arg/20090518/1242584290
・「ライブラリアンはライブラリーホテルに何ができるか」(編集日誌、2009-06-22)
http://d.hatena.ne.jp/arg/20090629/1246283128

で話題にしていた

・The Library Hotel New York City
http://libraryhotel.com/

に泊まることだ。これは念願であっただけに今回の北米ツアーの楽しみの一つでもあった。

さて、The Library Hotel5番街のニューヨーク公共図書館(NYPL)から東に通り一本隔てたところにある。とはいえ、Libray Wayというニューヨーク公共図書館に通じる道に面しており、確かにThe Library Hotelと名乗るだけの資格のある立地と言えるだろう。

ホテルは1ブロックの隅に位置するのだが、意外と見つけにくかった。

さて、The Library Hotelは、すべての部屋が図書分類に準じて構成されていることが売りなのだが、それ以外の細部にもそれなりのこだわりが感じられた。

たとえば、フロントデスクの後ろにある引き出しは、カード目録のケースの雰囲気を醸し出している。

ただし、本そのものへのこだわりという点では、それほど特色はない。フロント周辺には本棚が置かれ、雰囲気を演出してはいるものの、以前、仙台で泊まったライブラリーホテル東二番丁とそれほど変わらない。

さて、部屋はどうだろうか。まず部屋ごとにそれぞれの分類を意識したであろうイメージがはめ込まれたプレートが掲げられている。ちなみに自分の部屋は、「1100003 Phisosophy」だった。

室内はおおむね以下のような風景。

客室内にも、その部屋のテーマに沿った本が並べられている。ただし、これもやはり装飾用という印象がある。もちろん、これだけ本格的な哲学書は自分の英語力では興味・関心を持ちにくいということもあるが、ペーパーバック等、手に取りやすい本を置いておき、いっそ気に入ったら購入してもらえばよいのではないだろうか。

ちなみに、175本のDVDのレンタルもしている。AFI Top100 Filmsが100本、Library Hotel Favoritesが75本という構成。これもセレクションにもう一工夫がほしい。ニューヨークに関わる作品や、図書館が重要なキーワードになっている映画を揃えてほしいいところだ。

なお、2階には読書室(Reading Room)が、14階にはWritter's DenとPoetry Gardenがあり、読書室(Reading Room)ではコーヒーとお菓子、夕方からワインとチーズが楽しめる。14階のWritter's DenとPoetry Gardenは夜はメインバーのBookmarksとして利用できる。

おおむね以上。詳細は別に記事にする予定。

ホテルの調査とインタビューに時間をとりすぎ、気がつけば、ニューヨーク公共図書館が閉館の時間になっていた。楽しみは明日に持ち越すことにして、ホテルの近くにあるモルガン ライブラリー&ミュージアム(The Morgan Library & Museum)に行ってみた。

・The Morgan Library & Museum
http://www.themorgan.org/

さすがはモルガンである。あいにく内部の写真撮影は禁止されていたが、グーテンベルグの聖書からサリンジャーの手紙といった展示品も見事なら、基本的に往時のままに展示されているモルガン家の図書室も圧巻。