2010-05-25(Tue): Gov 2.0 Expo参加1日目−Virtual Alabamaに注目
2010-05-25(Tue)〜2010-05-27(Thu):
Gov 2.0 Expo
(於・アメリカ/ワシントン)
http://www.gov2expo.com/gov2expo2010
の1日目。今日はRoom 202 Bに張りつき、以下の4つのセッションを聴講。
- Get Your Online Content in Control: Content Strategy for the Public Sector
- by Meghan Casey (Brain Traffic)
- Getting to Yes: The Argument for Open Data
- by Chris Johnson (U.S. Space & Rocket Center - GTAC)
- Mission Possible: Putting Government Linked Open Data on the Web
- by Sandro Hawke (W3C), John L. Sheridan (Information Policy and Services Directorate of the UK’s National Archives)
- Truly Open Data
- Clay Johnson (Sunlight Labs)
正直に言って、今日はセッションの選択を間違えた。もちろん、ところどころに学ぶところはあったのだが、
- Get Your Online Content in Control: Content Strategy for the Public Sector
- Getting to Yes: The Argument for Open Data
は概説的な話に留まり、
- Mission Possible: Putting Government Linked Open Data on the Web
- Truly Open Data
は明らかに講師の準備不足を感じた。
1.のGet Your Online Content in Control: Content Strategy for the Public Sectorについては、民間企業でウェブサービスのプロデューサーをしてきた自分としては、むしろ当たり前の話が多く、もう少し公共セクターの視点からの「Content in Control」を聞きたかった。ただ、同じセッションに参加していたアメリカの公共機関の方々にうかがった限りでは満足度はそこそこだったので、これは当たり外れの問題かもしれない。
ちなみにControl Your Content Tipというのを11ヶ条で紹介してくれていた。一部書き漏らしているのだが、記録できた限りでは、
- Write your rally cry.
- Find out what you have.
- Start a conversation.
- 書き漏らし
- Beccome a Profiler.
- Set your content compass.
- 書き漏らし
- Get your gravel.
- Plan for changes.
- Put in on the calendar.
とのこと。後日、プレゼン資料が公開されるようなので、その際に補完しよう。
2.のGetting to Yes: The Argument for Open Dataは、Google Earthを用いた
・Virtual Alabama
http://www.dhs.alabama.gov/virtual_alabama/home.aspx
の紹介。アラバマ州全域の地図に気象情報や交通情報、施設情報等、州政府が持つあらゆる情報をマッピングしているのだが、ここまでのことができるのか、という技術・制度の両面での驚きが大きかった。特に気象情報については、最近発生した竜巻による被災後の状況、被災前の状況を当時の写真を複合的にマッピングしている。かつ竜巻の渦の方向や進行方向といった気象条件まで地図に載せられている。その他、工場施設の地図であれば、危険物の管理場所まで、Virtual Alabama上でわかるようになっている。
考えようによっては、テロや犯罪を誘発しかねない情報が集積されていることに驚くのだが、現時点では誰もが見られる状態ではなく、そのリスクは小さいようだ。同時に、便利な行政内システムに過ぎないとも言え、このような仕組みをOpen Governmentという考え方の中でどう位置づけるかも考えさせられた。
ともあれ、どのように市民の理解を得たのだろうか。残念ながら、講演もその後の質疑もプラクティカルな論点に終始したので、セッション終了後、講演者のChris Johnsonさんに直接うかがってみた。聞き取り違いがなければ、実は州民からそれほど強硬な反対意見は出なかったという。私見と断られてはいたが、ハリケーン「カトリーナ」で大きな被害を受けた地域だけに、気象情報を中心に情報を一元化・可視化することに州民の理解があったのではないかという。彼女が言っていた被災経験を糧にという趣旨の言葉には強い衝撃を受けた。
最後は念願のティム・オライリーさんのショートスピーチ。その後、10数名の方々による5分間のショートスピーチ、オープニングレセプションと続いて1日目が終了。