2007-05-25(Fri): 情報知識学会でパネルディスカッション

2997年5月25日(金)、26日(土)と、2日連続で開催される情報知識学会第15回(2007年度)年次大会(研究報告会・総会)のシンポジウム「Web2.0時代の情報システム」にパネリストとして参加。

・「Web2.0時代の情報システム−ディスカッションに向けて」【PPT】(2007-05-25、於・国文学研究資料館
http://www.ne.jp/asahi/coffee/house/doc/jsik(20070525).ppt
・情報知識学会第15回年次大会(研究報告会・総会)
http://wwwsoc.nii.ac.jp/jsik/kenkyu.html
・情報知識学会
http://wwwsoc.nii.ac.jp/jsik/

冒頭に司会の宇陀則彦さんから総論的なお話をいただき、その後を受けて岡本、兼宗さんの順に議論のたたき台となる話題提供を行った。パネリストの発言に対して宇陀さんがコメントし、さらにパネリスト同士でお互いの発言にコメントしあう。その後、フロアを含めた討論へと進んだ。
いただいたご質問に充分に応えられたか、大いに反省が残る。最初の話題提供もそうだが、全般的にだらだらと長くしゃべった割には内容に欠けてしまった。まだまだ修練が足りない。
役目を果たせたか、心許ないが、声をかけてくださった原田隆史さん(慶應義塾大学)をはじめ、学会関係者の皆さまには心から御礼申し上げたい。

・兼宗研究室(兼宗進さん)
http://kanemune.eplang.jp/
・宇陀則彦研究室
http://www.slis.tsukuba.ac.jp/~uda/
・原田隆史ホームページ
http://www.slis.keio.ac.jp/~ushi/index-j.html

さて、フロアからの質問で高久雅生さん(情報・システム研究機構新領域融合研究センター)から、Web2.0でよく語られるAPIやデータの公開・開放が企業に依存していることのリスクや、それらの役割を非営利団体が担う必要性をご指摘いただいた。まったくもってその通りと思う。会場でも発言したが、公的機関にはAPIやデータの公開・開放にもっと積極的になってもらう必要があるが、公的機関も永続的な存在とはいえない。大学の事実上の倒産や合併、独立行政法人の統廃合が繰り広げられているだけに、担い手に依存しないデータの置き場をどのようにつくっていくか、大きな課題だろう。

・たかくまさおのホームページ(高久雅生さん)
http://masao.jpn.org/

自分自身のこととしていえば、そのような非営利法人を立ち上げることに強い関心を持っている。1年ほど前にアメリカでThe Internet Archiveの創設者・Brewster Kahle(ブルースター・カール)さんにお目にかかったのだが、NPO法人としてThe Internet Archiveを運営する意味を興味深くうかがったことを思い出す。

Internet Archive
http://www.archive.org/
・「帰国 −一週間のアメリカ滞在」(編集日誌、2006-03-05
http://d.hatena.ne.jp/arg/20060306/1141594166

ふと、「社会起業」という言葉に惹かれて、

・『概論 ソーシャル・ベンチャー』(神座保彦著、ファーストプレス、2006年、2940円)
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4903241386/arg-22/
概論 ソーシャル・ベンチャー
・『ソーシャル・アントレプレナーシップ−想いが社会を変える』(谷本寛治編著、NTT出版、2007年、1680円)
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4757121903/arg-22/
ソーシャル・アントレプレナーシップ―想いが社会を変える

といった本も読んでみたのだが、まだしっくりとこない。ただ単にNPOというだけでは、それはそれで継続が難しいように思える。NPOという形で信頼感や公共性を担保しつつ、その活動資金を賄っていく仕組みを考えないといけないのだろう。