国立国会図書館、「電子情報の長期的な保存と利用」をリニューアル

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国立国会図書館が「電子情報の長期的な保存と利用」をリニューアルした(2007-12-07)。これまでは、

  1. はじめに
  2. 報告書
  3. 調査研究会議
  4. リンク

という構成だったが、今回のリニューアルで

  1. はじめに
  2. 国立国会図書館の取組み
  3. FAQ
  4. リンク

という構成に変更され、従来の「報告書」や「調査研究会議」といったコンテンツは「国立国会図書館の取組み」の中に収められている。リニューアルでは特にリンクが増強されており、世界各国での取り組みを詳細にとりまとめられている。ただ、日本における取り組みについて情報が網羅されていない点が気になる。日本においてもたとえば、

・デジタル資産活用戦略会議ウェブ情報利活用ワーキンググループ(2004年〜2006年)
http://www.soumu.go.jp/joho_tsusin/policyreports/chousa/digital/

といった公的な取り組みが存在するほか、

・鵜川義弘「学術情報のインターネット・アーカイブの必要性」(「農林水産研究情報センターニュース」54、1998-03-15)
http://www.affrc.go.jp/ja/info/news/ric/55/55-3.html
・林賢紀「図書館におけるインターネットアーカイブの構築」(本誌第068号、2000-06-25)
http://www.ne.jp/asahi/coffee/house/ARG/068.html

といった先駆的な取り組みが存在する。こういった日本発の情報についても網羅するページに育っていってほしい。また、「電子情報の長期的な保存と利用」を謳うページである以上、自らのページについてもリニューアル前のページを保存し、そこへの道筋を示してほしい。実際、このページは

国立国会図書館インターネット情報選択的蓄積事業(WARP
http://warp.ndl.go.jp/

の収集対象となっているので、リニューアルしたページからリニューアル前のページを参照可能にできるはずだ。「電子情報の長期的な保存と利用」の必要性を訴えていくうえでは、こういった小さなところでの使い方のアピールが欠かせないはずだ。

なお、国立国会図書館では

2008-01-23(Wed):
国立国会図書館 講演とディスカッション「ウェブアーカイビングの現在と展望−国際連携に向けて」
(於・東京都/国立国会図書館東京本館)
http://www.ndl.go.jp/jp/webarch/

の開催を予定しており、参加申し込みを受け付けている。

・電子情報の長期的な保存と利用
http://www.ndl.go.jp/jp/aboutus/preservation.html
・電子情報の長期的な保存と利用の過去のページ
http://web.archive.org/web/*/http://www.ndl.go.jp/jp/aboutus/preservation.html
国立国会図書館
http://www.ndl.go.jp/