奈良先端科学技術大学院大学(NAIST)、NAIST先端科学館を公開

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奈良先端科学技術大学院大学NAIST)がNAIST先端科学館を公開した(2007-11-13)。

NAIST先端科学館
http://museum.naist.jp/
・「先端研究の成果を展示するネットのテーマパークNAISTバーチャル科学館オープン」(奈良先端科学技術大学院大学、2007-11-13)
http://www.naist.jp/pressrelease/detail_j/topics/237/
奈良先端科学技術大学院大学
http://www.naist.jp/index_j.html

「遺伝子タンパク質」「細胞テクノロジー」「デバイス物理」「化学 生物」「ユビキタスメディア」「バイオイメージング」の6つのテーマについて、同大の研究内容を紹介している。

同大のプレスリリースでは、

情報科学研究科、バイオサイエンス研究科、物質創成科学研究科の3つの研究科の成果をまとめ、全体像と個別の内容が自在にネット上で見渡せるNAISTバーチャル科学館をオープンしました。この科学館は、「知の創造」、「知の還元」、「知の継承」がメインテーマ。それぞれの研究科、知的財産権本部の研究分野の垣根をなくしテーマ別に融合、再編成してわかりやすく紹介します。先端研究を発展させるためのテーマパークであると同時に、受験生を含む外部からの訪問者に大学をよく知ってもらう科学館の働きを担います。

・「先端研究の成果を展示するネットのテーマパークNAISTバーチャル科学館オープン」(奈良先端科学技術大学院大学、2007-11-13)
http://www.naist.jp/pressrelease/detail_j/topics/237/

と高らかに謳い、メディアでも以下のように相次いで取り上げられている。

・「バーチャル科学館オープン-先端大、ネットのテーマパーク」(奈良新聞、2007-11-27)
http://www.nara-np.co.jp/n_soc/071127/soc071127d.shtml
・「ネットに「バーチャル科学館」を開設 奈良先端科技大」(産経新聞、2008-01-05)
http://sankei.jp.msn.com/region/kinki/nara/080105/nar0801050228002-n1.htm
・「最先端の研究、ネットで紹介 学研都市のNAIST」(京都新聞、2008-01-16)
http://www.kyoto-np.co.jp/article.php?mid=P2008011600152&genre=G1&area=K20

いずれの記事もおおむね好意的な内容だが、このNAIST先端科学館はそれほどの評価に値するだろうか。有志で開発・公開に携わったという方々の熱意と努力は否定しないが、Flashで構成されているこのサイトは非常に使いづらい。また、いかに大学院大学で想定する受験生が大学生であったとしても、たとえば次のような解説は難しすぎないだろうか。

脳・神経系を構成する主要な細胞種であるニューロングリア細胞(アストロサイトとオリゴデンドロサイト)は共通の神経幹細胞から分化・産生されます。近年、長らく「再生しない」と考えられてきた成体脳においても神経幹細胞は存在し、日々新生されるニューロングリア細胞の学習機能などへの関与が示唆されたこともあり、その分化制御機構解明に関する研究は再生医学の観点からも注目されています。

NAIST先端科学館」→「ミュージアムホール」→「化学 生物」→「一生を通じて体内に存在する神経幹細胞」

プレスリリースに謳うように、「外部からの訪問者に大学をよく知ってもらう科学館の働きを担」うのであれば、サイト自体のつくり方、そして掲載する内容の大幅な改善が求められるだろう。