2008-09-27(Sat): 二村一夫著『労働は神聖なり、結合は勢力なり−高野房太郎とその時代』(岩波書店、2008年、2940円)
引き続きうれしいニュース。
・二村一夫著『労働は神聖なり、結合は勢力なり−高野房太郎とその時代』(岩波書店、2008年、2940円)
http://www.amazon.co.jp/gp/product/4000025937/arg-22/
が刊行された。
二村さんには、第1回ARGカフェのライトニングトークで「ウェブ本と活字本−そのメリット、デメリット」としてお話いただいている。
・「第1回ARGカフェを開催」(編集日誌、2008-07-12)
http://d.hatena.ne.jp/arg/20080713/1215960266
当日お話いただいた内容は、
・「第1回ARGカフェ参加記」(二村一夫著作集、2008-07-21)
http://oohara.mt.tama.hosei.ac.jp/nk/diary17.html#argcafe
にまとまっている。ウェブ上の二村一夫著作集での連載「高野房太郎とその時代」を元に大幅に手を入れて刊行された『労働は神聖なり、結合は勢力なり−高野房太郎とその時代』の目次は以下の通り。
- 文明開化の子−長崎時代
- 若き戸主−東京時代
- 諭吉の孫弟子−横浜時代
- 桑港で日本雑貨店を開業−夢の実現と破綻
- 職工義友会を創立−日本労働運動の源流
- アメリカからの通信−日本最初の労働組合論
- アメリカ海軍の水兵−「戦時特派員」を装う
- 職工諸君に寄す−組合結成の呼びかけ
- 労働組合期成会の人びと−労働運動の応援団
- 鉄工組合の誕生−日本最初の労働組合
- 横浜で「共働店」開業−生協運動の先駆
- 鉄工組合の衰退−治安維持法前後
- 高野房太郎と片山潜−指導者としての資質
- 終章「失敗の人」か?
なお、二村さんの手で、
・『労働は神聖なり、結合は勢力なり−高野房太郎とその時代』(岩波書店、2008年9月刊)の相互補完本
http://oohara.mt.tama.hosei.ac.jp/nk/book-support.html
が設けられている。
自分自身まだ読み進めている途中なので、最終的な感想は読了後にしたい。だが、一つだけ述べておきたい。それはウェブでの連載が書籍になったという点だけで本書に注目しないでほしいということ。これほど労働問題が重要になっている昨今である。日本における労働組合の先駆者の姿を知るという意味においてこそ、本書の本当の意味があるはずだ。
・「『労働は神聖なり、結合は勢力なり−高野房太郎とその時代』、近日刊行」(『二村一夫著作集』《編集雑記》、2008-08-25)
http://oohara.mt.tama.hosei.ac.jp/nk/diary17.html#katsujibon