2010-11-12(Fri): Webとデータベースに関するフォーラム(WebDB Forum 2010)で技術報告
前日に続いて、
2010-11-11(Thu)〜2010-11-12(Fri):
Webとデータベースに関するフォーラム(WebDB Forum 2010)
(於・東京都/早稲田大学 理工学術院)
http://db-event.jpn.org/webdbf2010/
の運営に当たる。ただし、今日は自分も一本報告をした。
・技術報告セッション(3)
http://db-event.jpn.org/webdbf2010/program.html#technical3
での「ウェブ時代の産学連携モデルに向けて−産学連携コーディネート事業の紹介」がそれ。
自分自身も関わったものを含め、
等、ウェブ企業が有するデータを研究用途に公開すること、つまりオープンデータがこれからのウェブ企業におけるイノベーションの一つの鍵であると主張した。通常はより本格的な技術内容に関する報告が多い場だが、終了後、多数の企業関係者からご質問いただけたので、ある程度の満足感を与えることができたのではないだろうか。
ともあれ、オープンデータに関心のある企業や大学の方々、この流れを加速させていきたいので、ぜひお声掛けを。
・「ウェブ時代の産学連携モデルに向けて−産学連携コーディネート事業の紹介」
http://slidesha.re/b0sEtP
なお、このフォーラムでは最後に協賛企業による企業賞の授与がある。今回の授与状況は以下の通り。
アカデミック・リソース・ガイド賞
・受賞者:
山本祐輔、田中克己(京都大学)
・発表題目:
ウェブ検索結果の信憑性判断支援
・授賞理由:
特に社会科学分野の知見を吸収して、信憑性の判断基準を打ち出している点を評価しました。
・副賞:
長尾真先生ら執筆の共編著『ブックビジネス2.0』贈呈+研究テーマに関連のある社会科学分野の研究者とのマッチングサービスの無料提供
・プレゼンター:
岡本真(代表取締役/プロデューサー)
NTTレゾナント賞
・受賞者:
Aikawa Naoyoshi(Microsoft Research Asia, Waseda University), Sakai Tetsuya(Microsoft Research Asia), Yamana Hayato(Waseda University)
・発表題目:
Community QA Question Classification: Is the Asker Looking for Subjective Answers or Not?
・授賞理由:
Q&Aサイトの性格として、検索の単なる代替物だけではないという着目点と、それを切り分けた手法の面白さを評価しました。
・副賞:
gooノベルティ一式
・プレゼンター:
澤村正樹(サーチ事業部サービス企画部門)
サイバーエージェント賞
・受賞者:
岡田直樹、谷川恭平、土方嘉徳、西田正吾(大阪大学)
・発表題目:
交グラフと意味的解析を利用したコミュニティ発見手法
・授賞理由:
コミュニティサイト全般に活用できそうな研究で興味深いものでした。より大規模なデータでの研究を期待しています。ご要望があれば、データ提供の相談に乗らせてください。
・副賞:
会社見学+食事会3名(交通費支給)、ノベルティグッズ一式
・プレゼンター:
服部司(新規開発局インキュベーションラボラトリG)
サイボウズ賞
・受賞者:
油井誠、小島功(産業技術総合研究所)
・発表題目:
列指向データベースのためのタプル再分散不要の並列データベース構成法
・授賞理由:
本研究の提案手法Φハッシュ分割は、テーブルを水平垂直分割し、map問い合わせに分割属性を加味した選択演算が得意なMonetDBへの実装となっています。Hive/Hadoopを陵駕する性能をTPC-Hで検証しており、それ以外の行指向DWHへの適用も考えられる有望な研究です。
・副賞:
東京ドームシティ「スパ・ラクーア」招待券×3名様分
サイボウズ東京本社&ラボ見学会(交通費支給)
・プレゼンター:
竹迫良範(サイボウズ・ラボ)
マイクロソフトリサーチ賞
・受賞者:
茂木哲矢、高村大也、奥村学(東京工業大学)
・発表題目:
ソーシャルタギングサービスを利用した多様性に基づくWebコンテンツ推薦
・授賞理由:
ソーシャルネットのタグを利用して、検索性能の向上をはかる点について、今後の研究の広がりが期待できます。
・副賞:
Windows7 Ultimate 1ライセンス(後日送付)
・プレゼンター:
公野昇(Microsoft Research Asia)
ヤフー賞
・受賞者:
藤坂達也、李龍、角谷和俊(兵庫県立大学)
・発表題目:
Twitterユーザの集合経験知を用いた地域的ノーマル状態に基づく地域イベントの発見
・授賞理由:
ウェブがソーシャルとローカルという分野を中心にユーザ主体の社会インフラへと大きく変貌を遂げようとしている中、本研究は、Twitterというリアルタイム性を持つミニブログコンテンツをローカルサービス分野へと橋をかける価値ある研究です。本研究のさらなる深化とこの研究分野の発展を期待しています。
・副賞:
Yahoo! JAPANグッズ一式
・プレゼンター:
小林竜己(R&D統括本部)
楽天賞
・受賞者:
山本岳洋、中村聡史、田中克己(京都大学)
・発表題目:
QAコンテンツからの観点抽出とそれにもとづくウェブ検索結果の再ランキング
・授賞理由:
UGCからの修飾語付き観点の自動抽出は、今後のインターネットサービスにおいて利用者満足度の向上が期待でき、ライトな手法ですが実用価値の面でも可能性を感じます。抽出した観点の活用について、ご研究のさらなる発展を期待しています。
・副賞:
楽天グッズ一式&楽天タワーご招待
・プレゼンター:
高見真也(楽天技術研究所)
弊社からは旧知の仲ではあるのですが、上記の授賞理由から山本祐輔さん(京都大学)を受賞者としました。
>山本さん
今度、京都でディナーに招待します!