2009-10-16(Fri): 「開かれた私立図書館の事業可能性調査」第1回委員会に出席

・「公共図書館の源流を訪ねて(1)−掛川・報徳図書館」(編集日誌、2009-03-08)
http://d.hatena.ne.jp/arg/20090309/1236576739
・「公共図書館の源流を訪ねて(2)−掛川・報徳図書館」(編集日誌、2009-04-13
http://d.hatena.ne.jp/arg/20090420/1240181093
・「公共図書館の源流を訪ねて(3)−成田・成田山仏教図書館」(編集日誌、2009-04-19)
http://d.hatena.ne.jp/arg/20090420/1240236215

を書いてきたためだろうか、図書館振興財団の助成を得て日本総合研究所日本総研)が2年間で取り組む「開かれた私立図書館の事業可能性調査」の委員に就任させていただいた。今日はその第1回の委員会。

図書館振興財団
http://www.toshokanshinko.or.jp/index.htm
図書館振興財団事務局ブログ
http://d.hatena.ne.jp/toshokanshinko/
日本総合研究所日本総研
http://www.jri.co.jp/
・開かれた私立図書館の事業可能性調査
http://d.hatena.ne.jp/i-009/

日本では、図書館法に、

第十七条  公立図書館は、入館料その他図書館資料の利用に対するいかなる対価をも徴収してはならない。

・図書館法
http://law.e-gov.go.jp/htmldata/S25/S25HO118.html

という定めがあることもあり、公立の図書館が有料でサービスを提供することは原則的にはできない。しかし、

未来をつくる図書館―ニューヨークからの報告― (岩波新書)
・『未来をつくる図書館』(菅谷明子著、岩波新書、2003年、735円)
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4004308372/arg-22/

で紹介されている

・The New York Public Library
http://www.nypl.org/

をはじめ、海外には民間が設置し、公共に開かれ、全体、または一部において有料のサービスを提供している図書館がある。言わば、「民間公共」と言えるジャンルがある。

・「英国旅行3日目−The Barbican Library」(編集日誌、2009-05-30)
http://d.hatena.ne.jp/arg/20090531/1243750888
・「英国旅行4日目−The London Library」(編集日誌、2009-05-31)
http://d.hatena.ne.jp/arg/20090601/1243808534

この委員会では、現在の日本ではあまり見られなくなったこのような「民間公共」的な図書館の可能性を探ることを目指している。

当面は、

  1. 開かれた図書館
  2. 自立的経営ができる図書館
  3. 質の高い図書館

を目標に、

  1. コンセプトの整理
  2. 法的要件の整理
  3. 収益構造の検討

を行っていく。ちなみに、日本における私立図書館については、本調査のブログに記事があるので参考にしてほしい。

・「私立図書館の現状について」(開かれた私立図書館の事業可能性調査、2009-09-09)
http://d.hatena.ne.jp/i-009/20090909/1252486207

委員会は今後定期的に開かれていくので、ご提案やご要望があれば、ぜひご教示いただきたい。なお、委員会の開催状況は上記のブログで随時紹介されていくようなので、こちらもあわせてご覧いただきたい。

・開かれた私立図書館の事業可能性調査
http://d.hatena.ne.jp/i-009/