マイクロソフト、マイクロソフト産学連携研究機構(IJARC)のサイトを公開

マイクロソフトマイクロソフト産学連携研究機構(IJARC)のサイトを公開している(公開日不明)。組織そのものは2005年7月1日に設立されているが、サイトの公開時期は不明。情報工学、計算機工学の研究者向けの共同研究であるCoreプロジェクトや遠隔授業、ビデオ会議のためのソフトウェアConferenceXPの紹介がある。

マイクロソフト産学連携研究機構(IJARC)
http://www.microsoft.com/japan/mscorp/ijarc/
・ConferenceXP
http://www.microsoft.com/japan/mscorp/ijarc/conferencexp/default.mspx
・「ConferenceXP」(ウィンドウズ開発統括部、2006-03-06
http://www.exconn.net/Blogs/windows/archive/2006/03/06/7462.aspx
マイクロソフト
http://www.microsoft.com/japan/
・「日本における産学連携の推進組織「マイクロソフト産学連携研究機構」を7月1日(金)に設立」(マイクロソフト、2005-06-28)
http://www.microsoft.com/japan/presspass/detail.aspx?newsid=2332
・「マイクロソフト、日本の大学との産学連携を推進する“マイクロソフト産学連携研究機構”の設立を発表――ゲイツ会長「すばらしいアプローチは大学から生まれる」」(ASCII24、2005-06-28)
http://ascii24.com/news/i/mrkt/article/2005/06/28/656671-000.html
・「マイクロソフト、産学連携研究機構を7月設立--自然言語処理など3プロジェクト」(CNET Japan、2005-06-28)
http://japan.cnet.com/news/biz/story/0,2000056020,20084828,00.htm
・「日本における産学連携の推進組織「マイクロソフト産学連携研究機構」」(INTERNET Watch、2005-06-28)
http://internet.watch.impress.co.jp/cda/news/2005/06/28/8176.html
・「日本独自の産学連携 - Microsoftと東大・早大、MS Researchと共同研究も」(MYCOMジャーナル、2005-06-29)
http://journal.mycom.co.jp/news/2005/06/29/014.html
・「マイクロソフト産学連携研究機構が研究プロジェクトを公募」(@IT、2005-11-08
http://www.atmarkit.co.jp/news/200511/08/ijarc.html
・「マイクロソフト、産学連携を強化 - 先端技術研究、人材育成などで協力」(MYCOMジャーナル、2005-11-08
http://journal.mycom.co.jp/news/2005/11/08/005.html

大学CIOフォーラム、「大学革新のためのIT戦略(提言書)」を公開

マイクロソフトが主導する大学CIOフォーラムがこれまでの議論をとりまとめた「大学革新のためのIT戦略(提言書)」を公開している(公開日不明)。提言の内容については、追って論評するが、概要としては以下の内容が挙げられている。

  1. 大学におけるITガバナンス
    1. ITマネジメント体制の確立
    2. IT戦略ビジョンの策定
    3. IT導入の客観的評価の実践
  2. 大学機能の強化と革新のためのIT戦略
    1. ITによる教育の革新
    2. ITによる研究の革新
    3. ITによる経営・サービスの革新
  3. 安全かつ柔軟な情報基盤構築
    1. 情報基盤の拡張・高度化と信頼性の向上
    2. 情報セキュリティ対策・コンプライアンスの強化
    3. 情報専門職の育成・活用

・大学革新のためのIT戦略(提言書)
http://www.microsoft.com/japan/education/univ_cio/summary.mspx
・大学CIOフォーラム
http://www.microsoft.com/japan/education/univ_cio/default.mspx
・「「大学CIOフォーラム」が「大学革新のためのIT戦略」に関する提言書を取りまとめ」(マイクロソフト2006-05-24
http://www.microsoft.com/japan/presspass/detail.aspx?newsid=2692
2006-06-06(Tue)の編集日誌「大学CIOフォーラムの開催(2)」
http://d.hatena.ne.jp/arg/20060617/1150474449
2006-06-05(Mon)の編集日誌「大学CIOフォーラムの開催」
http://d.hatena.ne.jp/arg/20060606/1149526291
マイクロソフト
http://www.microsoft.com/japan/

海の自然史研究所、Local Fauna Databaseを公開

海の自然史研究所がLocal Fauna Databaseを公開している(公開日不明)。サイトへのアクセス数を示すカウンターは2001年10月8日に始まっていることから、すでに5年に及ぶ運用実績があるようだ。実際に制作しているのは、伊勢戸徹さんと岩瀬晃啓さん。
このデータベースは琉球列島の海域に生息する無脊椎動物の標本をまとめたものだが、他の標本データベースとは一線を画すところがあるようだ。サイトのトップページに概要のみ述べられているが、「既に名前を持つ生物を紹介する図鑑的データベースではなく、分類学的研究に利用されることを前提にした未研究標本のカタログ」とされている。つまり、明確に分類し、その名称からデータを引き当てるデータベースではなく、分類上の位置づけが明らかではない生物を掲載し、主に分類学者がその生物学上の分類を含めた研究を行うことを目的としている、といえるだろうか。分類学におけるこのデータベースの評価は専門家の方々に委ねざるを得ないが、試みとしては大きな意義を持っているように思われる。研究という目的に対して、きわめて実用性の高いデータベースではないだろうか。
また、用いられているデータベースシステムをGPL準拠とし、同様のデータベースの公開を望む者に対して、システムを積極的に開放しようとしている。この点でも類例の少ないデータベースだろう。このデータベースの存在にいままで気づかなかった不明を恥じ入るとともに、標本データベースをはじめ、生物系のデータベースを作成・公開されている方々の評価をぜひうかがってみたい。

・Local Fauna Database
http://mar-inv.interface-design.jp/
・海の自然史研究所
http://www.marinelearning.org/
・BDDB.org(岩瀬晃啓さん)
http://www.bddb.org/

国立国会図書館、科学技術情報整備のページを公開

国立国会図書館が科学技術情報整備のページを公開した(2006-11-24)。このページは、

  1. 科学技術情報整備の沿革
  2. 科学技術情報整備の現況
  3. 科学技術情報整備に関連する諸計画
  4. 科学技術関係資料整備審議会
  5. 科学技術情報整備に関連する調査・研究

から成り、科学技術情報の収集と整備に関する国立国会図書館の取り組みをまとめている。科学技術情報の収集と整備というあまり知られていない国立国会図書館の業務の一面をうかがえる。
このページ全体にいえることだが、審議会の名簿や議事録など、他の機関ではPDF形式で公開していることが多い文書をすべて閲覧しやすいhtml形式で公開していることがすばらしい。このような配慮は当然といえば当然のことだが、実践できていない機関が多いことを思えば、賞賛に値する。
一つ課題を挙げるとするなら、科学技術関係資料整備審議会の個々の議事録のページから科学技術関係資料整備審議会のページに戻るリンクがないことだろう。議事録のページが上位階層のページへとリンクしていないので、たとえば検索エンジンの検索結果や他のサイトからのリンクを経由して、このページを訪れた来訪者に審議会の全体像や他の議事録の存在を伝える機会を失ってしまっている。過去の議事録の公開とあわせて、この点は改善を期待したい。

・科学技術情報整備
http://www.ndl.go.jp/jp/aboutus/technology_info.html
・科学技術関係資料整備審議会議事
http://www.ndl.go.jp/jp/aboutus/council_technology_45giji.html
国立国会図書館
http://www.ndl.go.jp/

立教大学メールマガジン、第100号に到達

立教大学が発行する立教大学メールマガジンが第100号に到達した(2006-11-24)。一般向けにも配信されている大学の公式メールマガジンとしては、群を抜いて長期間発行されている。100号到達まで継続してきたことをまず讃えたい。ただし、内容については100号到達を機会に見直しを図っていもいいのではないか。メールマガジンの読者としてどのような層を想定しているのか不明だが、現在の誌面構成は学生生活と大学スポーツにかける比重が高すぎるように思える。立教大学という大学で、いまどのような教育と研究が行われているのか、そして市民は立教大学の教育と研究にどのようにふれることができるのか、という二点に関する情報を充実させるべきではないか。第100号には8種類の記事のなかから、お気に入りのコーナーとおもしろくないコーナーを募る読者アンケートを実施しているので、ぜひこの結果も踏まえた誌面のより一層の充実を図ってほしい。

立教大学メールマガジン
http://www.rikkyo.ne.jp/grp/kohoka/univ_data/mm/
立教大学
http://www.rikkyo.ne.jp/

武蔵野美術大学、現代GP「いわむろのみらい」創生プロジェクトのサイトを公開

武蔵野美術大学が現代GPに選定された「いわむろのみらい」創生プロジェクトのサイトを公開した(2006-11-15)。同プロジェクトは2006年度から2008年度の3年間行われるもので、新潟県新潟市にある岩室温泉地域をアートとデザインによって活性化する教育プログラムの構築を計画している。

・「いわむろのみらい」創生プロジェクト
http://www.musabi.ac.jp/iwamuro/
・武蔵野美術大学
http://www.musabi.ac.jp/

同志社大学、同志社大学オープンコースウェアを公開

同志社大学同志社大学オープンコースウェアを公開した(公開日不明)。日本オープンコースウェア・コンソーシアムのサイトでは、2006年11月15日公開とされているが、それ以前に公開されていたような記憶がある。いずれにせよ2006年度以降の公開だろうが、同志社大学にはぜひ公開日を明記してほしい。
さて、現時点では公開されている資料はけっして多くはないが、年度ごとに学部あたり3科目以上、大学院研究科あたり1科目以上を目安に当初の3年間で100科目程度で資料を公開する予定という。一点気になるのは、2005年4月に同大の神学部が公開した同志社大学神学部オープンコースとの関係である。同志社大学神学部オープンコースでは、すでに講義の動画コンテンツを配信しているが、同志社大学オープンコースウェアとはどのような関係になっていくのだろうか。現時点では、同志社大学オープンコースウェアには同志社大学神学部オープンコースで公開されている資料は含まれていない。

同志社大学オープンコースウェア
http://opencourse.doshisha.ac.jp/
日本オープンコースウェア・コンソーシアム
http://www.jocw.jp/index_j.htm
同志社大学教育開発センター - 同志社大学オープンコースウェア
http://www.doshisha.ac.jp/academics/institute/kyouiku/duoc/
同志社大学教育開発センター
http://www.doshisha.ac.jp/academics/institute/kyouiku/
同志社大学
http://www.doshisha.ac.jp/
同志社大学神学部オープンコース
http://theology.doshisha.ac.jp/opencourse/
・「同志社大学神学部、神学部オープンコースを公開」(新着・新発見リソース)
http://d.hatena.ne.jp/arg/20050519/1134803173

三重大学附属図書館、機関リポジトリ「MIUSE」を公開

三重大学附属図書館が学術機関リポジトリ研究教育成果コレクション「MIUSE」(Mie University Scholarly E-collections)を公開した(2006-11-15)。仮オープンとされてはいるが、すでに人文学部・大学院人文社会科学研究科、教育学部・教育学研究科、教育学部附属教育実践総合センター、生物資源学部・大学院生物資源学研究科を中心に、同大の研究成果が公開されている。機関リポジトリの構築・運用に使用しているソフトウェアはDSpace。同大は国立情報学研究所(NII)が進める次世代学術コンテンツ基盤共同構築事業の平成18年度委託事業に採択されている57校の一つで、今年度から採択された大学としては初の機関リポジトリ公開例となるようだ。

・学術機関リポジトリ研究教育成果コレクション「MIUSE」(Mie University Scholarly E-collections)
http://miuse.mie-u.ac.jp/
http://miuse.mie-u.ac.jp:8080/
三重大学附属図書館
http://www.lib.mie-u.ac.jp/
・次世代学術コンテンツ基盤共同構築事業
http://www.nii.ac.jp/irp/
国立情報学研究所(NII)
http://www.nii.ac.jp/

東京大学、東京大学創立130周年記念事業ホームページを公開

東京大学東京大学創立130周年記念事業ホームページを公開した(2006-11-10)。同大が創立130周年を迎えるのは2007年4月12日で、11月10日に安田講堂で記念式典が行われるという。記念事業の内容に関してサイト上にまだほとんど情報がないが、ぜひ東京大学が有する資料、特に東京大学ならではの資料の電子化を行ってほしい。たとえば、過去に書籍としてまとめられた「東京大学百年史」を電子化してみてはどうだろう。「東京大学百年史」は、東京大学のみならず日本の大学史を考えるうえで、貴重な資料の一つであり、これを電子化する効果は計り知れないものがある。

東京大学創立130周年記念事業ホームページ
http://www.130ut.pr.u-tokyo.ac.jp/
東京大学広報センター - 東京大学大学史関連(創立100年史・120年史・各部局史)
http://www.u-tokyo.ac.jp/gen03/public_view54_j.html
東京大学
http://www.u-tokyo.ac.jp/

NPO法人サイエンス・コミュニケーション、大学院進学ガイドサポートグループを公開

NPO法人サイエンス・コミュニケーションが大学院進学ガイドサポートグループを公開した(2006-11-02)。大学院進学ガイドとは、NPO法人サイエンス・コミュニケーションが最近刊行した『理工系&バイオ系 失敗しない大学院進学ガイド』(NPO法人サイエンス・コミュニケーション日本評論社編集部編著、日本評論社、2006年、2100円)のことで、このサイトは同書のサポートページとなっている。

・大学院進学ガイドサポートグループ
http://grad-book.g.hatena.ne.jp/
NPO法人サイエンス・コミュニケーション
http://www.scicom.jp/
・『理工系&バイオ系 失敗しない大学院進学ガイド』(NPO法人サイエンス・コミュニケーション日本評論社編集部編著、日本評論社、2006年、2100円)
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4535784140/arg-22/
理工系&バイオ系失敗しない大学院進学ガイド―偏差値にだまされない大学院選び

科学技術振興機構(JST)、文献情報提供サービスのホームページをリニューアル

科学技術振興機構JST)が文献情報提供サービスのホームページをリニューアルした(2006-11-01)。リニューアルに伴い、サイト名は「文献情報提供サービスサイト」に改められている。サイトではJDreamIIなどのJSTの文献情報提供サービスの概要や導入事例を紹介している。独立行政法人化に伴い、JDreamIIのような有料サービスによる収入向上が一つの目標となっているのだろう。「はじめてのお客様」というページの存在が示すサイトの充実ぶりにその意識が感じられる。独立行政法人に改組した以上は、一定の利潤追求はそれはそれでよい。だが、商用サイトとして運営していく以上は、それ相応のサイトのつくり方がある。たとえば、サイト上で「日本最大の文献情報提供サイト」と謳っているが、根拠を示さなければ誇大宣伝になってしまう。この場合なら、第三者による数値データを示す、自社作成の比較表を示す、最大級といった表現を使うといった方法があるだろう。誇大宣伝にならないよう十分に配慮してほしい。

・文献情報提供サービスサイト
http://pr.jst.go.jp/
・はじめてのお客様
http://pr.jst.go.jp/hajimete.html
科学技術振興機構JST
http://www.jst.go.jp/

東京大学医学図書館、医学図書館デジタル史料室を公開

東京大学医学図書館が医学図書館デジタル史料室を公開した(2006-11-01)。同図書館が所蔵する貴重資料のうち、有名な「解體新書」(解体新書)をはじめ、「重訂解體新書」「古今医按」「増補改正譯鍵」の4冊の全文を画像で電子化している。

・医学図書館デジタル史料室
http://www.lib.m.u-tokyo.ac.jp/digital/
・「医学図書館デジタル史料室公開」(東京大学医学図書館、2006-11-01)
http://www.lib.m.u-tokyo.ac.jp/news/news.html#DEGITAL
・「「医学図書館デジタル史料室」の開設について」(東京大学附属図書館、2006-11-02
http://www.lib.u-tokyo.ac.jp/koho/news/news/igaku_06_11_02.html
東京大学医学図書館
http://www.lib.m.u-tokyo.ac.jp/
東京大学附属図書館
http://www.lib.u-tokyo.ac.jp/

科学技術振興機構(JST)、情報事業本部ホームページを公開

科学技術振興機構JST)が情報事業本部ホームページを公開した(2006-10-25)。科学技術振興機構JST)が公開している情報資源をまとめている。特筆すべきはReaD、J-STORE、J-STAGEというJSTが提供する主要な3つのデータベースを横断検索できる機能だろう。この機能がもたらす便利さは大きい。ただ、同時に情報事業本部ホームページの役割が不明確な印象を受けないでもない。JSTが提供する情報サービスへの誘導を目的とするのだろうか。それとも各サービスに収められた情報に直接誘導することが目的なのだろうか。こういった点でサイトのそもそもの役割と機能を明確にしていく必要があるだろう。

科学技術振興機構情報事業本部
http://sti.jst.go.jp/
科学技術振興機構
http://www.jst.go.jp/

京都大学人文科学研究所共同研究班−人種の表象と表現をめぐる学際的研究、サイトを公開

竹沢泰子さんを代表とする京都大学人文科学研究所共同研究班−人種の表象と表現をめぐる学際的研究のサイトが公開された(2006-10-24)。2008年春に岩波書店からの刊行を予定している『人種 表象とリアリティ』(仮題)の目次案と概要を公開している。

京都大学人文科学研究所共同研究班−人種の表象と表現をめぐる学際的研究
http://kyodo.zinbun.kyoto-u.ac.jp/~race/
・竹沢泰子さん
http://kyodo.zinbun.kyoto-u.ac.jp/~takezawa/

科学技術振興機構(JST)、SciencePortal(サイエンスポータル)をリニューアル

科学技術振興機構JST)がSciencePortal(サイエンスポータル)をリニューアルした(2006-10-11)。まず「科学技術の今を伝えます」というサイトのコンセプトがトップページをはじめ、随所にちりばめられているのもよい。SciencePortal(サイエンスポータル)の利用者、そして運営する科学技術振興機構JST)の関係者にとって、このようなコンセプトの明示が持つ意味は小さくない。
さて、実際「ポータル」と称するにふさわしいだけのコンテンツ量となっている。特に新聞社のサイトに掲載されているニュースや科学技術振興機構JST)が公開している他のデータベースへリンクを数多く設けている点がすばらしい。ポータルとは、あくまで入口であって、基本的には様々なコンテンツへ利用者を誘導していくことが目的である。結果として、ポータルはただ通過するだけで他のサイトへと利用者が去っていくことになるわけだが、それこそがポータルの意義といえる。ときとして、ポータルの意味を履き違えているサイトを見かけるが、SciencePortal(サイエンスポータル)はポータルの役割を十分に認識してつくられていることがうかがえる。
だが同時に、膨大な情報をどのようにわかりやすく配置していくかが、これからの課題だろう。トップページの構成要素は、ページ左側の「デイリーコンテンツ」とページ右側の「お役立ちコンテンツ」に分けられているが、「ニュース」「カレンダー」「公募」の3つのコンテンツを「デイリーコンテンツ」にとしてひとまとめにすることには無理があるように感じられる。実際、「ニュース」の部分はページ中央に大きく場所をとって表示するようになっているように、「デイリーコンテンツ」における「ニュース」の存在感が大きすぎるのだ。「科学技術の今を伝えます」がサイトのコンセプトであるなら、「ニュース」は独立させてトップページの主要な構成要素の一つに格上げし、「カレンダー」「公募」といった関心がある利用者は習慣的にチェックする情報だけをひとまとめにしたほうがよいだろう。また、「きょうは何の日」「今日の失敗知識」「本日の1枚」といった、その日限定のお楽しみコンテンツはなるべく一箇所にそろえたほうが愛読者を獲得しやすいはずだ。課題を挙げだせばきりはなく、究極のポータルは一日二日でできあがるものでもない。編集部の方々には、ぜひ日々の継続的なインターフェース改善に取り組むようお願いしたい。
ただし、「ご利用条件」にあるリンク規定については苦言を述べたい。「5. リンクについて」で、せっかく

本サイトへのリンクの設定は、公序良俗に反する目的、内容でない限り、また、フレーム内に当サイトのコンテンツを表示するなど、著作権法上の適法性を欠く方法によらない限り、自由です。
リンク先としては、本サイト上のどのページに対しても自由ですが、コンテンツのURLは予告なく変更する場合がありますのでご注意ください。

という自由な、しかし常識的なスタンスをとっているにも関わらず、そのすぐ後に

本サイトへのリンクを設定した場合、ご意見・お問合せからご連絡ください。フォーム本文の先頭に『サイエンスポータルへのリンク設定連絡』と明記し、貴サイトのURLとご連絡先、そのメールアドレスを漏れなくご記入ください

と続いている。連絡を求めてしまっては、「リンクは自由です」と謳っているとはいえない。SciencePortal(サイエンスポータル)は、利用者のアクセスを集め、「科学技術の今を伝え」ることを目的とするサイトのはずだ。であれば、少しでも多くのリンクを得られるよう、利用者が敷居に感じる可能性があるものは限りなくなくさなくてはいけない。この文面はポータルという自身の存在意義のためにもぜひ見直してほしい。

・SciencePortal(サイエンスポータル)
http://www.scienceportal.jp/
・「リニューアルしました。」(編集だより、2006-10-11
http://scienceportal.jp/blog/0610/061011.html
科学技術振興機構JST
http://www.jst.go.jp/
・ご利用条件
http://scienceportal.jp/terms.html

三重大学学術情報ポータルセンター、サイトを公開

三重大学学術情報ポータルセンターがサイトを公開した(2006-10-01)。三重大学学術情報ポータルセンターは三重大学附属図書館と三重大学総合情報処理センターを束ねるバーチャル組織として設置されており、「三重大学の教育・研究活動を支援する情報関連の施設・設備を整備し、もって本学の教育研究及び地域活動に貢献することを目的」とするとしている(三重大学学術情報ポータルセンター規程第2条)。
まだ組織の実態がみえないが、他の大学に置かれている情報基盤センターとは設置形態が異なっている分、どのような効果を発揮できるか関心を持って見守りたい。

三重大学学術情報ポータルセンター
http://www.i-portal.mie-u.ac.jp/
三重大学附属図書館
http://www.lib.mie-u.ac.jp/
三重大学総合情報処理センター
http://www.cc.mie-u.ac.jp/

JapanKnowledge、「日本歴史地名大系」を公開

小学館とネットアドバンスが運営している辞書サイトJapanKnowledgeで「日本歴史地名大系」が公開された(2006-10-01)。歴史研究を中心に日本の地名のレファレンスとして長年活用されている平凡社の「日本歴史地名大系」を電子化している。なお、利用には利用登録手続きと会費の支払いが必要となっている。

・JapanKnowledge - 日本歴史地名大系
http://rekishi.japanknowledge.com/
・「JKセレクトシリーズ『日本歴史地名大系』公開のお知らせ」(ネットアドバンス)
http://rekishi.japanknowledge.com/common/announce/announce_061001.shtml
・JapanKnowledge
http://www.japanknowledge.com/
・株式会社ネットアドバンス
http://www.japanknowledge.com/

武蔵野美術大学、武蔵野美術大学80周年記念事業ウェブサイトを公開

武蔵野美術大学が武蔵野美術大学80周年記念事業ウェブサイトを公開している(2006-07-05)。同大は1929年創立の帝国美術学校に始まり、2009年に創立80周年を迎える。記念事業として、80周年記念誌『武蔵野美術大学のあゆみ』の刊行を予定しており、過去に撮影された大学の写真を収集しているようだ。写真はすべてデジタルデータに複製するということなので、記念誌も紙媒体に限定せず、ウェブ版の公開を検討してほしい。

・武蔵野美術大学80周年記念事業ウェブサイト
http://www.musabi.ac.jp/mau80/
・武蔵野美術大学
http://www.musabi.ac.jp/

2006-11-28(Tue): 辻内鏡人さんの死去から6年、自殺した被告の国家賠償裁判の二審判決が迫る。

アメリカ史研究者で、当時一橋大学の教員だった辻内鏡人さんの轢殺事件から6年が経とうとしている。そして、明日裁判中に自殺した被告の国家賠償裁判の判決がある。これに関連して、辻内さんの同僚だった中野聡さんからお知らせがまわってきた。辻内さんにお世話になった者として、紹介しておきたい。
いまはただ辻内さんの無念さを悼み、残されたご家族の幸せを祈りたい。

・「辻内鏡人さん事件/水野憲一被告自殺事件国家賠償裁判について」(一橋大学中野聡研究室からの情報、2006-11-26)
http://nalcano.blog80.fc2.com/blog-entry-27.html
・追悼・辻内鏡人 1954-2000
http://www.ne.jp/asahi/stnakano/welcome/Tsujiuchi.html
・辻内さん傷害致死事件 裁判の記録
http://www.ne.jp/asahi/stnakano/welcome/TJ/TJtrialindex.html

2006-11-27(Mon): サイエンスアゴラ2006をふりかえって

さて、本日で終了したサイエンスアゴラ2006について、オーガナイザーとして参加した立場からコメントしておきたい。実際に参加された方々を中心に様々な批判もあるようだが、まずは初めての試みとして実施されたことを評価すべきだと思う。実際、ほうぼうのブログで厳しいコメントをみかけるが、そのような批判が生まれるきっかけになったという意味だけでも、サイエンスアゴラ2006という催しが開催された意味がある。批判の声を上げる方々には、この点は考えていただきたい。
誤解のないように、先に私とサイエンスコミュニケーションの関わりについて記しておこう。NPO法人サイエンス・コミュニケーションサイコムジャパン)には、その設立当初から会員として参加はしている。だが、この立場は正直にいって幽霊部員に近い。おそらくサイコムジャパンの活動を積極的に支えているメンバーの多くは、私の存在を知らないくらいだろう。もう一つ、ACADEMIC RESOURCE GUIDE(ARG)とは直接関係しない職業人としての業務において、いわゆるサイエンスカフェに出演したことが一回ある。サイエンスコミュニケーションへの私の関わりは、この2つに限られており、自分自身の実感としてはかなり距離がある。以上を前提とした上で、サイエンスアゴラ2006を通して感じたことを記しておこう。
すでに関係者の間でも指摘されているようだが、3日間のイベントを通して発信する側が比較的限られた人々に集中していたとは感じた。なんとも言い表しがたいのだが、要するにサイエンスコミュニケーションという比較的狭い世界の人脈で事が進んでいたように思う。懇親会の場で強く感じたことだが、ほとんどの方々は知り合い同士であり、逆に自分はやや浮いている存在であったように思う。別の言い方をすれば、顔見知り同士が集う学会の懇親会に近い雰囲気は確かにあった。この訳をサイエンスコミュニケーションに関わる人間がまだ少ないから、サイエンスアゴラという人々が一堂に会する場であったから、と説明はできるだろうが、サイエンスアゴラ2007があるのだとしたら、改善すべき点の一つだと思う。サイエンスコミュニケーションの中心にいる人々には、「サイエンス」よりも「コミュニケーション」の部分に力点を置き、幅広い関心を持って周囲を見渡してほしかった、というのが正直な感想だ。
そこでサイエンスアゴラ2007はあるのか、という問いにつながるのだが、私はぜひ来年も継続するよう願っている。大きな理由としては、自分自身の体験を踏まえても、このようなイベントは人と人との出会いの機会という意味があるからだ。この意味はけっして小さくない。また、自分自身のワークショップについては準備段階ですでに消化不良気味であり、反省点が多い。次の機会があるなら、そこに向けて一年がかりで準備していきたいとも思うからだ。科学技術振興機構JST)が主催するということで、税金を用いて行うイベントであるわけだが、1回限りで成果を問われるのは酷という気がする。よく科学者の方々がいわれるように、科学の多くは一朝一夕で結果が出るものではない。良い結果であれ、悪い結果であれ、結果が出るまでに相応の年月と費用を要するものだ。その気持ちをサイエンスコミュニケーションやサイエンスアゴラにもぜひ向けてほしいと思う。

NPO法人サイエンス・コミュニケーションサイコムジャパン)
http://www.scicom.jp/
サイエンスアゴラ2006
http://www.scienceagora.jp/

2006-11-26(Sun): サイエンスアゴラ2006にてワークショップ「研究のより良いウェブ情報発信に向けて」を開催

サイエンスアゴラ2006でワークショップ「研究のより良いウェブ情報発信に向けて」を開催。100名収容のずいぶんと立派な会場に約30名程度の方々を迎えて開催でき、一安心。

・ワークショップ「研究のより良いウェブ情報発信に向けて」
http://www.scienceagora.jp/program/p26/f24.html
・ワークショップ「研究のより良いウェブ情報発信に向けて」(2006-11-26)ブログ
http://blog.drecom.jp/arg_scienceagora/
・ブログ「地球を、開けよう。
http://d.hatena.ne.jp/japanfoundation/
サイエンスアゴラ2006
http://www.scienceagora.jp/